2009年10月24日土曜日

川は流れている

0910211 ひと足飛びに秋が深まり、今朝の最低気温は-5℃。
天候不順だった今年の夏だけど、紅葉はとびきり美しい。この5年の中で、間違いなく一番!

さて、報告が遅くなってしまってゴメンナサイ。
「川づくりを学ぶ」2日間。

これは、1日目の午後、川沿いのステキな雑貨屋さん・つじや商店に集合して行く「現地視察」から始まった。
釧路川を初めて見る山脇さんに、まずは街中の現状を見て頂こうと企画したもの。

この視察にも、開発局の治水課の方や、地元の商工会の方、会のメンバーなど、たくさんの方が参加してくれた。
初めてお会いした山脇さん… スイス在住というのが納得のとてもダンディーな方!
司会のくらちゃんの「山脇先生」という言葉にすかさず、
「先生は無しでいきましょう。『先生』禁止!『先生』は、先に生まれる、でジジイってことだから」

はい。というわけで、以降、山脇さんとお呼びすることに。。

実際に釧路川のほとりの通称「散策路」を歩きながら、工事区間の実態を見てもらう。

今回、私たちが実施したアンケートには、本州の方たちも大勢協力してくれた。本当にありがたいことだと思う。
その中に特に多かったのは、「これ以上自然を壊さないで」という声だった。

しかし、今回工事が予定されている区間は、「自然」ではない。
35年前に哀れな2面護岸がほどこされた、自然とはほど遠い「大きな排水路」状になった釧路川なのだ。この上流が、原始の森の中を流れていることも、澄んだ川の底に美しい玉砂利が広がっていることも、倒木が折り重なって、鹿が水を飲みにきていることも、この区間を見るだけでは信じがたい。

山脇さんには、「何でも思ったことを仰ってください。賛成派とか反対派とか、そんなことは関係ありません」と事前に申し出ていたこともあり、現地視察は自由な意見交換の場となったように思う。

0910212 視察の後、2時間の間をおき、夜の講演会。

講演会は、なんと公民館の2階大ホールが満員御礼になる大盛況!スタッフ含め、70人ほどで貴重なお話を聞くことができた。

川づくりのことも、国内外のさまざまな河川改修例を交え、詳細に説明してくださった。
ただ、講演で説明してくれた川づくりの方法(近自然工法=多自然川づくり)は、まず一に「広い空間」が必要であり、川沿いぎりぎりまで民家の立ち並ぶ今回の工事予定区間では難しいだろうとの説明もあった。

しかし川や町や道を、「近自然学」の考えに基づいて手を入れると、こんなにもステキな空間になるのだ!ということが如実に分かり、とても興味深かった。
山脇さんが講演の前半1時間を費やして、一見川とは関係のなさそうな「街づくり」や「道づくり」、また「観光の動向」などの話をされたのは、つまり「川づくり」を、この町全体をどのようにデザインしていくのかという総合的な視点から考えていくべきだ、という意味だったのだと思う。


講演会の翌日は、山脇さんと釧路川の古川を歩くフィールドワーク。
あいにくの雨模様だったため、予定区間を全て歩くことはできなかったが、本州の川とは全く違う釧路川の源流部を一緒に見ることができ、ここをどんな川にしていったらいいのか、皆で考える時間とすることが出来た。

左端が山脇さん(すごくダンディーな方☆)

0910213

丸1日。慌しいスケジュールではあったけど、とにかく充実した会であったことは間違いない。

また、山脇さんの素晴らしいところは、来て・見て・講演して・ハイおしまい! ということでは決してなく、終了して戻った後にもいろいろと、釧路川をステキな場所にするために動いてくださっている、ということ。

もっともっと川のこと、土木のこと、勉強したい。
そして、この川のことを考えていこう。

そんな風に思えた今回の会だった。

今まではただ「掘削反対」ということで動いていたけれど、真剣に治水を考えた時に、どんな方法があるのか。
釧路川の森と水を愛する会として、行政にどんな提言・提案ができるのか。

これからも考えていきたい。今日も川は流れているのだから。

さなえ
www.wakka.biz/nidomu/



2009年10月7日水曜日

川づくりを学ぶ

091006 今朝も寒い!
ひんやりとした朝もやが立ち込める庭に、大きな鹿が4頭立っていて、じっとこちらを見ていた。
山もすっかりと秋色。動物達は冬支度に忙しくなってきているのでしょう。

この頃、街の中を歩いていると、あちこちから
「釧路川の工事、中止になったんだって?」と声をかけられる。
どうも、そのような噂が広がっているらしい。

しかし真偽の程はわからない。
開発局に問合せをしてみると、「いえ、まだ工事の内容も決まっていないですし、中止になったと言うことはありません」とお決まりの回答。

でも私たちの目的は、工事を中止に追い込むことではない。
岩盤掘削を止めてもらうことと、願わくば、この味気ない2面護岸の街中を流れる川がステキな場所になり、魚たちが棲み、人々のココロの故郷になるような空間になってほしい。


この問題に真剣に向き合い始めてから、およそ2ヶ月。
この間に、さまざまな方とのステキなご縁があった。

その中で、スイス近自然学研究所代表の山脇正俊さんという方とお話をする機会に恵まれ、今週末、弟子屈に来て頂けることになった。

今回初めて知ったのだけど、「近自然学」というのは、人間の豊かさを環境を両立させていくこと。山脇さんはその提唱と普及に尽力されている方だ。

今までの開発には、「人間の豊かさ」を追求した結果のものが多い。
経済的効果であり、防災であり、予算消化であり、それらはいずれも人間様のご都合によるものだ。
一方で、環境を優先させることは、「手つかずの自然を守る」ことにつながる活動が多く、それでは都合の悪い人たちと、多くの摩擦が起こってきた。

この一見相反する「人間の豊かさ」と「環境」を両立させる『近自然学』。

山脇さんは、弟子屈で講演とフィールドワークを開いてくださることになっているので、近自然学的見地から、釧路川の工事について考えるまたとない機会になると思う。
最近は準備にいろいろと翻弄されているけれど、誰よりこの講演会を楽しみにしているのが私たち。

もしも…講演やフィールドワークに参加できそうな方がいらっしゃれば、
チラシのダウンロード
が可能です。たくさんの人に聞いて・考えて・感じてもらえたら嬉しいなぁ!

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<山脇正俊氏 講演会>
10月10日(土) 18:30~20:30 弟子屈町公民館2階 ※参加無料

<山脇氏と、釧路川の古川を歩く>
10月11日(日) 9:00~11:00 わっか集合 ※参加無料
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そんな感じの秋のにどむの里。

今回こそ、キッチンから楽しい話題をと思っていたのに、またまた川の話でゴメンナサイ。
山は実りの秋。
書きたい話が山盛りですが、まずは長引く秋風邪を撃退してから!頑張りますね。

さなえ
www.wakka.biz/nidomu/