春の心地いい風が吹いているのに、このところ、何かと忙しい日を送っていた。
理由の一つは、ごくごく少人数で始めた「郷土料理の聞き書き」。
埋もれてしまっている郷土の歴史を見直そうという活動で、弟子屈町の食の原点を、聞き書きから見つめるという壮大な計画。 計画は壮大だけれど、いかんせんまだ仲間も少ないし、仕事もあるしで、動きはスローだ。
ということで、まずは手近な「茶飲み友達」のばあちゃん達が、当座の聞き書きのターゲットになっている。
前後の打ち合わせ含め、かなりの時間がかかってしまうのだけれど、いやいやこれがとっても面白い!
先日は、屈斜路湖を見下ろす高台のばあちゃんちにお邪魔して、たらし団子をご馳走になってきた。
昔はね、一日の始まりは水汲みから始まってね、1日3回ね、数キロ先の井戸のある家まで、牛乳缶を3つ、リヤカーで引っ張って水をもらいにいってね、それを炊事、洗濯に使って、いやいや大変だった。
小姑だけで6人もいる大家族だったからね、ソバを挽くったら1回に3升から4升だし、芋やカボチャを炊くったら大鍋に2つ炊いても1日もたんかった。家の畑は何でも自給でね、ソバやら麦やら豆やら野菜やら、何でも作ったよ。
ばあちゃんのお話を聞きながら、昔のご馳走だったという「たらし団子」を頂いた。
でんぷんと煮豆で作る団子が、たらし団子。
甘い砂糖が入っているから、たまにしか作れないご馳走の団子。 作り方はいたってカンタンで、でんぷん(片栗粉)を飯椀に2杯ほど、砂糖を湯のみ1杯、煮豆(金時や白花などを甘く炊いたもの)をお玉に2~3杯、塩を少々ボールに入れて、水で軽く全体を湿らせる。そこへ熱湯を注ぎいれ、よく練る。それを、お玉でフライパンにすくって入れ、両面よく焼く。
焼きあがると外はカリッとして、中は透明でもっちもち、おやつにもお昼ご飯にもなる、昔風・ファストフード。
でんぷん=片栗粉をこんな風にお団子にするなんて、北海道以外の人には???な食べ物かもしれないけれど、これがなかなかシンプルでくせになる美味しさ。
昔のお話をたくさん聞かせてもらって、美味しい料理をご馳走になって、ばあちゃん達の優しさに触れて、私自身の収穫も多い聞き書き活動。
快く送り出してくれるスタッフにも感謝です。
さなえ
www.wakka.biz/nidomu
2008年5月25日日曜日
たらし団子
2008年5月9日金曜日
ギョウジャニンニク
季節はあっという間にめぐり、春から夏へと変わった・・・ん?そんなはずないっしょ。でも先日はそう言いたくなるほど、暑い日だった。
しかし!今日は雪が降っている。道東につきものの春の雪。いつもの年より2週間も早く咲き始めた桜たちも、きっと「失敗した…」と思っているに違いない。
春といえば山菜。
山菜の王様といえばギョウジャニンニク。
ニラと葱とニンニクを足したような強烈な匂いのこの山菜は、焼いてよし、煮てよし、揚げてよし、餃子に入れてよし、とにかくいくらあっても嬉しい春の味。
何かと忙しくってついつい時期を逃してしまう山菜も多いけれど、ギョウジャニンニクだけは外せない。
ぽかぽか陽気の先週、近所を散歩しながら子ども達とギョウジャニンニクを採ってきた。
最近見つけたばかりの「ギョウジャ畑」。ナイフを持たせてもらった長男は嬉しくて大喜び。小さな次男は、自分もナイフを持ちたくて半べそ。静かな原野はひととき、子ども達の声で賑やかだった。
山菜にも採り方のルールがあって、やっぱり基本は採りすぎないこと。
アイヌの人たちは何代も採り続けられるよう、決して根絶やしにしなかった。
そんな採り方の基本も子ども達に教えてあげなくちゃ!そう思っていたけれど… どの群落も細いものの方が多かったから、子ども達も自然とそんな細いものには手を出さず、教える機会には恵まれなかった。(残念) さてさて楽しみの夕食。
あまり多くはない収穫を皆で楽しめるよう、初めて「ギョウジャニンニク天ぷら」にしてみた。越冬したほくほくのジャガイモと人参も一緒に…。それとやっぱり食べたい「バター炒め」。生のままのギョウジャニンニクを、バターで炒めて塩コショウ。炒めてちょびっとになってしまったけれど、大事に皆で一口ずつ。皆で採ってきた春の味なんだから、そりゃ嬉しい嬉しい!
駆け足の春。
そろそろ平地のギョウジャニンニクは葉っぱが開いて大きくなってしまった。
山はまだあるらしい。
あと何回採りに行けるか、カレンダーとにらめっこ。
ギョウジャニンニクの保存は冷凍に限ると思っていたけれど、乾燥にする方法もあるのだと、地元のばーちゃんに教わった。花が咲くくらい育った茎のしっかりしたギョウジャニンニクを、刻んで天日で乾燥させると何年も持つのだそう。
やってみたい…
でもその前に採りに行かなくちゃ…
さなえ
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