5月の終わりに、1頭のかわいい子羊が我が家にやってきた。
きっかけは、昨年末にとうとう始めたツイッター。
「とうとう」と書いたのは、ずっとツイッターを始めることを敬遠していたからで…。
なぜに敬遠していたかというと、たぶん始めたらば、つぶやきを読んだり投稿したりすることで、自分の時間がものすごく減るのではないかと思っていたからであり、また、何をしていても忙しく「ナントカなう~」とかってつぶやいている人に、何か恐ろしささえ感じたりしていたからだった。
けれど実際に始めてみると、あっという間に、140文字で伝える小さな世界にすっかり魅せられてしまった。確かに、放っておくと自分の時間をぐんぐん吸い取られていく実感は否めないけれど、それはそれ、そんなことは予め自分のスタイルを決めて向き合えばいいことで、最初に考えていたよりもうんと楽しくステキな世界が待っていた。
その中でも予想外に嬉しかったのは、今まで会ったことも無い方と、ツイッター上で「会話」ができることだった。ステキなご縁が繋がっていくのは、どんな形であっても心弾むもの。
そのツイッターで知り合ったのが、こちらのそらまめかあちゃん。
十勝の肉牛農家さんなのだけど、犬、馬、羊、ヤギ、ロバ、ジャージー牛などたくさんの動物たちを飼って、自給自足を目指すとってもステキでパワフルなかあちゃん。
このそらまめかあちゃんから、3月の初めに突然1通のメッセージが届いた。
「我が家の羊はペットなので、もしよければ今度生まれたメスの子を飼ってみませんか」
受け取った時は正直、ものすごく戸惑ってしまった。
なにしろ、今まで羊を飼うことなんて全く考えたことがなかったし、それに、そらまめかあちゃんとは何度か「会話」したけれど、会った事もないし、お名前も知らない。羊のことももちろん、何も知らない。
それで一度は「すぐには難しいと思うのです」ってお返事したのだけれど・・・
よくよく考えてみれば、羊を飼うというのは決して悪い話ではない。
それに会った事もない私に、自分の大切な子羊を譲ると言ってくれたその心も、私にとってはとても嬉しいことだった。
そらまめかあちゃんからは、続いて
「そんなに難しく考えなくても大丈夫ですよ~」「夏の間は青草を食べてくれるので、除草と一石二鳥です」 な~んてステキなメッセージが送られてきて、気持ちはすっかり羊飼いに傾いた。
よし、これも何かのご縁だから飼おう!
そう決めた時には、もう子羊の離乳も終わっていて、あまり心の準備も受入の準備もする間もないままに、あれよあれよと子羊は我が家にやってきたのだった。
そらまめかあちゃんが、十勝の自宅からはるばる連れてきてくれた。
かわいい。
すんごく、かわいい。
羊に与える餌は、草と水だけ。
草と水だけで生きられる草食動物って、今さらながらほんとにすごいと思うのだけど、ほんとに餌は草だけも大丈夫。
羊舎は、以前豚を飼っていた小屋を利用することとし、まだ羊用に改良の余地ありなのだけど、とりあえずは夜と雨の日だけということで、しばらく我慢いただくこととした。
それから、今までは「家畜」に名前をつけたことはなかったのだけど、羊はさしあたって食べる予定もなく、草刈隊として活動してもらう「ペット」の位置づけなので、名前をつけることにした。
子ども達との協議の結果、名前は「メイちゃん」と決まった。
5月(May)にやってきたし、驚いたことに羊って本当に「めぇ~」と鳴くので(!)、協議は紛糾することなくあっさりと済み、羊はめでたく「メイちゃん」とメイメイされたわけで・・・。
メイちゃんの首輪は中型犬用のもの。
羊が来る前にすごく心配していた「首輪が入らなかったらどうしよう…」という心配は、首輪をつけたまま連れてこられたことであっさりと解決。それに倉庫で拾ったロープをつけて、毎日場所を変えながら杭でつなぐ。杭は、先がくるりと輪になったステンレス製の、50センチほどの長さのものを地面に打ち込んで使っている。
さあこれで頼もしい、わっかの草刈り隊員第2号誕生!
のはずだったのだけど・・・
あれ?
そうです。意外に好き嫌いが激しかったのですね。
メイちゃんの好きな草、①たんぽぽ ②よもぎ ③おおばこ(ただし小さくて柔らかいものに限る) ④牧草
わっかの広大な庭は、元飛行場の滑走路。それはまあ、惚れ惚れとするほどに平らでよく草が生えているのですね。けれど、この滑走路部分に生えている緑の草は、推測するに牧草が40%くらいで、残りは一見すると牧草か芝のようだけどよく見るともっと細い、スゲという草(タブン)。メイちゃんはこれがお嫌い。残念・・・。
それから暑いのが大の苦手。そりゃあ全身ウール100%のみっしりとしたセーターを着ているのだから暑かろう暑かろうと思いはするのだが、まだまだ初夏にも届かないほどの心地いい太陽の下なのに、ぐったりしながら小さなバケツの影に頭を突っ込んで動けないでいるメイちゃんを見ると、(夏にはどうなってしまうのだろう・・・)とやや不安でもある。
太陽をしのげる木陰があって、なおかつロープが絡まらず、人間の目も行き届いて、好物の草がふんだんにあるところ。そんな都合のいいところはいかに広いわっかの庭でもなかなかに無いのであって、仕方なし、小さな鎌であちこちの草を刈ってはメイちゃんの前に運ばせていただいたりもしている。
けれど、羊のいる風景はすごくいい。
もうそれだけで、草原の風景はいっぱいだ。
にわか羊飼いは、まだまだ学ぶことが多すぎて、どうにも頼りなげではあるのだけれど、ひょんなことから始まった羊のいる生活も、既に日常のものとなりつつあるこの頃だった。
さなえ
www.twitter.com/sanae_wakka
www.wakka.biz
<そらまめかあちゃんのツイッター>
http://www.twitter.com/pucchikaachan/
2011年6月10日金曜日
羊が家にやってきた
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