我が家に、ほんの1か月ほど前から「ぱちぱちまん」が現れた。
ぱちぱちまんは正義の味方。
ほんの少しの電気の点けっぱなしも許せない。
一瞬たりとも無駄になっている電気はないか、絶えず気にしている。
そうして、家中の電気を消して歩く。
ぱち。
ぱち。
ぱち。
これまでも電気の点けっぱなしなんてそんなに無かったと思っていたのだけれど、ぱちぱちまんが現れてから、ずいぶんと無駄になっていた電気が多かったのだと改めて気がついた。
事務所の電気を点けたままトイレに行かない。
他の部屋に物を取りに行くときは、今いる場所の電気を消す。
電気が点いているのは人がいるところだけ。
分かっているけど、、、分かっているのだけど、、、忘れん坊の私はつい、うっかり。
あるいは、ほんのチョットの間だから消すのが面倒、だったりして。
私に輪をかけてずぼらな長男も、つい、うっかりが多い。
すると、すかさずぱちぱちまんが飛んでくる!
「あーっまた点けっぱなし!」
「ちゃんと消して!」
最初の頃は決まってあった一言も、最近は面倒になったのか、もうただ黙って「ぱち」と消す。
ぱちぱちまんは昼間は居ない。
学校があるから。
でも…どこからか見られているような気がする。
だから昼間でも、ぱちぱちまんを気にしながら電気をこまめに消して過ごしている。
ありがとう、ぱちぱちまん。
さなえ
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2013年11月30日土曜日
2013年11月7日木曜日
「ごちそう」
先月の初め頃、
お隣の標茶町で育てられた牛肉から高濃度のセシウムが検出されたというニュースがありました。
震災以降、食べものの産地や測定データにはとても気をつけていたのだけれど、隣町というのは私にとって衝撃的なニュース。
でもそれはたぶん、この地に放射能が降り注いだということではなく、その牛が食べていたエサに問題があったということなのでしょう。あるいは、そもそも「産地」というものが表示どおりであると信じる方に問題があるのか・・・いずれにしても「信じられる」食材というものはとてもとても少ない、そのことを渋々認めないわけにはいきませんでした。
本当はもっと早くからうすうす気がついてはいたのだけれど、小学生と中学生、食べ盛りの男の子が2人いて、食卓からお肉を撤廃することがなかなか出来ず…。「北海道のものなら大丈夫」、測ってみなくちゃ本当のところは分からないのに、これまでは自分の中で(なんとなく)そう決めて買い物に出かけていたのです。
でも・・・
やっぱりダメだね。
この日から、食卓の中心は豆腐、麩、豆、魚へと移りました。
海はつながっているのだから、魚だってもちろん危ないのだけれど、魚の検査結果は容易に入手することができる。定期的にデータをチェックしながら、魚種と水揚げ港に気をつけていれば被曝はかなり防げる、んじゃないかな。
ふだん、出てくる食事に文句など言ったことのない長男が、
私の「肉無し宣言」には心底ガッカリして、「放射能なんかどうでもいいじゃん!」と叫びました。
「お肉♪お肉♪」とお肉が大~好きだった次男は、
放射能と聞いたとたんにさっと顔色が曇り、「もうお肉食べないようにしよう」と言いました。次男は放射能にとても敏感。
でもさ・・・
週に1回くらいならいいんじゃない?
安全(そう)なものを選んでさ・・・
そんな気持ちが心のどこかにやっぱりあって、安心素材の情報を求めてあれこれ調べてみたのだけれど、調べれば調べるほど、安心なものはどこにも無いというデータだけが積み重なっていきます。
そして出た結論が、これ。
「お肉はごちそう」
ごちそうだから、時々しか食べられない。
ふだんの食事に毎度毎度「ごちそう」は出てこない。
11月2日は次男の8歳のお誕生日。
お誕生日は特別な日だから何でも食べたいものをリクエストしてね、と言ったら、毎年毎年お寿司をリクエストしてきた次男が、初めて「ハンバーグとかから揚げとかが食べたい」と言いました。
だから、今年のお誕生日のご飯はこんな風に。
チーズを忍ばせたハンバーグには、手作りのケチャップをたっぷりかけて、
畑のニンジンのグラッセと、
畑のブロッコリーと海老のニンニクソテー、
塩麹のから揚げと、
ホタテと自家製トマトピクルスのマリネ、
そして、畑のカボチャとニンジン、夏にとったトウモロコシのポタージュスープ。
「ごちそうだ!ごちそうだ!」
みんな大感激。
もちろん、ケーキも作ってね。
(次男のお誕生日の11月初旬は、どこにもイチゴが無い季節。だからいつもデコレーションはこんな感じ…デコレーションがヘタッピなのは相変わらずです)
みんなで食べるから、ごちそう。
特別な日のお料理だから、ごちそう。
畑の野菜たちも、一生懸命育てたものだから、ごちそう。
心をこめて作れば、ごちそう。
そのどれもが正しいのだと思います。
ごちそうは美味しい。
今年の11月2日も、よいお誕生日でした。
北国の厳しい冬はもう目前。寒さを乗り切るために、たまにはお肉を食べることがあるかもしれないけれど、当分我が家の方針はこれでいってみようと思います。
さなえ
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お隣の標茶町で育てられた牛肉から高濃度のセシウムが検出されたというニュースがありました。
震災以降、食べものの産地や測定データにはとても気をつけていたのだけれど、隣町というのは私にとって衝撃的なニュース。
でもそれはたぶん、この地に放射能が降り注いだということではなく、その牛が食べていたエサに問題があったということなのでしょう。あるいは、そもそも「産地」というものが表示どおりであると信じる方に問題があるのか・・・いずれにしても「信じられる」食材というものはとてもとても少ない、そのことを渋々認めないわけにはいきませんでした。
本当はもっと早くからうすうす気がついてはいたのだけれど、小学生と中学生、食べ盛りの男の子が2人いて、食卓からお肉を撤廃することがなかなか出来ず…。「北海道のものなら大丈夫」、測ってみなくちゃ本当のところは分からないのに、これまでは自分の中で(なんとなく)そう決めて買い物に出かけていたのです。
でも・・・
やっぱりダメだね。
この日から、食卓の中心は豆腐、麩、豆、魚へと移りました。
海はつながっているのだから、魚だってもちろん危ないのだけれど、魚の検査結果は容易に入手することができる。定期的にデータをチェックしながら、魚種と水揚げ港に気をつけていれば被曝はかなり防げる、んじゃないかな。
ふだん、出てくる食事に文句など言ったことのない長男が、
私の「肉無し宣言」には心底ガッカリして、「放射能なんかどうでもいいじゃん!」と叫びました。
「お肉♪お肉♪」とお肉が大~好きだった次男は、
放射能と聞いたとたんにさっと顔色が曇り、「もうお肉食べないようにしよう」と言いました。次男は放射能にとても敏感。
でもさ・・・
週に1回くらいならいいんじゃない?
安全(そう)なものを選んでさ・・・
そんな気持ちが心のどこかにやっぱりあって、安心素材の情報を求めてあれこれ調べてみたのだけれど、調べれば調べるほど、安心なものはどこにも無いというデータだけが積み重なっていきます。
そして出た結論が、これ。
「お肉はごちそう」
ごちそうだから、時々しか食べられない。
ふだんの食事に毎度毎度「ごちそう」は出てこない。
11月2日は次男の8歳のお誕生日。
お誕生日は特別な日だから何でも食べたいものをリクエストしてね、と言ったら、毎年毎年お寿司をリクエストしてきた次男が、初めて「ハンバーグとかから揚げとかが食べたい」と言いました。
だから、今年のお誕生日のご飯はこんな風に。
チーズを忍ばせたハンバーグには、手作りのケチャップをたっぷりかけて、
畑のニンジンのグラッセと、
畑のブロッコリーと海老のニンニクソテー、
塩麹のから揚げと、
ホタテと自家製トマトピクルスのマリネ、
そして、畑のカボチャとニンジン、夏にとったトウモロコシのポタージュスープ。
「ごちそうだ!ごちそうだ!」
みんな大感激。
もちろん、ケーキも作ってね。
(次男のお誕生日の11月初旬は、どこにもイチゴが無い季節。だからいつもデコレーションはこんな感じ…デコレーションがヘタッピなのは相変わらずです)
みんなで食べるから、ごちそう。
特別な日のお料理だから、ごちそう。
畑の野菜たちも、一生懸命育てたものだから、ごちそう。
心をこめて作れば、ごちそう。
そのどれもが正しいのだと思います。
ごちそうは美味しい。
今年の11月2日も、よいお誕生日でした。
北国の厳しい冬はもう目前。寒さを乗り切るために、たまにはお肉を食べることがあるかもしれないけれど、当分我が家の方針はこれでいってみようと思います。
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2013年10月31日木曜日
山ぶどうジャム
秋が駆け足で過ぎてゆくころに心の中を占めるのは、いつも山の実りのこと。
今年はブドウが豊作だ、
コクワも見たことないくらい成ってるぞ、
そんな声がどこからともなく聞こえてくると、何もかも放り出してブドウ採りに走っていきたいような気持ちになってしまう。
ブドウ、というのは山ぶどうのことです。
大きなハートの形をした、紅の美しい山ぶどうの葉は、どこを走っていても一番に目に飛び込んできます。地元のじいちゃんたちは決まって言うことには…「山ぶどうはな、ひと霜降りてからでないと、うんまぐねえ。ひと霜降ったら甘ぐなんだあ」ってね。
里に冷気が降りてきてぐんと気温の下がるのは、10月のカレンダーが半分くらいまで進んだ頃のことが多い。霜が降りるのを待ちかねて、今年も山ぶどう採りに出かけました。
名前は「山ぶどう」だけれど、山にばかり生えているわけではなくって、大きなトラックが行きかう道路沿いにも、山裾に広がる静かな牧草地の脇の木立にも、川沿いを歩いたところにも、山ぶどうに気がつく「目」があれば、存外簡単に見つけることができる。
山ぶどうを探す時には「山ぶどうの目」、山菜を探す時には「山菜の目」、コクワを探す時には「コクワの目」。初めはひとつも見つけられなかった野の恵みを次々と発見できるようになった時、「目」を体得した喜びをしみじみと感じます。
山に実りを探しに入るのは、同じようにブドウ採りに夢中になっている「おやじ」に出くわすかもしれない危険をはらんでいるから、一人で行くブドウ採りはもっぱら道路沿い。大きくて葉っぱがうんと赤くて立派な山ぶどうの木は、空振りのことも多くて、あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。
実をつけるのは、落葉が進んで、少しばかり残った葉っぱも枯色になったような地味な木の方が多い…ような気がします。
そうして、何回かに分けて、今年もたくさんの山ぶどうを集めることができました。
これまでは山ぶどうは潰して発酵させて、自家製の「ビネガー」にしてきたのだけれど、昨年から山ぶどうのジャムの美味しさに目覚めてしまったから、今年は採ってきた全てのブドウをジャムに煮ました。
<山ぶどうジャムの作り方>
・採ってきた山ぶどうはひとつひとつ、粒を房からはずして、重さを計ってからさっと洗います。
・鍋に移し、山ぶどうにお砂糖をふりかけて一晩置きます。
お砂糖の量は山ぶどうの甘さ次第だけれど、だいたい重さの半分強くらい。
・一晩置いたお鍋を、翌日火にかけて煮込んでいきます。
・アクをすくいながらことことと、種が浮かんでくるくらいまで煮詰めたら、ザルで濾して、種を取り除きます。ザルで濾すと、鍋の中身がごっそり減るのがちょっと寂しいけれど、この作業は欠かせません。
・濾してからまた少し煮込み、とろりとしたら火を止めます。
・煮沸した瓶に熱いうちに詰めてしっかりと脱気したら、常温でもうんと長持ちの自家製ジャムが出来上がり!
今年は嬉しいことに、山ぶどうと同じ場所でたくさんのコクワの実も拾うことができました。
本州では「サルナシ」と呼ばれているこの小さな果実は、小さなものはドングリくらい、大きなものはミニトマトくらいの大きさで、渋いグリーン。見た目はとても地味だけれど、味はキウイにそっくりで、よく熟れたものは皮の中からとろりと果実が流れ出し、天然のものとは思えないほど甘いのです。
でも残念なことには、これまであまりたくさん採れることは無くって、手の平に乗る位のほんの数粒の実を分けあって食べるくらいが関の山。
それがそれが、今年は蔓の先に鈴なりになっているコクワたちを発見し、木立の中で大興奮!かつてないほどの収穫量になったのです。
そんなわけで、生でしか食べたことのなかったコクワを、今年は初めてジャムに煮てみました。
ヘタをとって、砂糖と一緒にことこと煮込み、仕上げにほんの少しのレモン汁。
台所の棚には、たくさんの秋色のジャムがぎっしり。
たくさんは採れなかったけど今年も煮たスモモのジャム、
近所の農園で分けて頂いたアロニアを渋抜きした煮込んだアロニアジャム、
山ぶどうのジャムと、コクワのジャム。
これからやってくる長い冬の間も、果実のない芽吹きの季節も、来客の続くグリーンシーズンも、これがあれば安心なのです♪
さなえ
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今年はブドウが豊作だ、
コクワも見たことないくらい成ってるぞ、
そんな声がどこからともなく聞こえてくると、何もかも放り出してブドウ採りに走っていきたいような気持ちになってしまう。
ブドウ、というのは山ぶどうのことです。
大きなハートの形をした、紅の美しい山ぶどうの葉は、どこを走っていても一番に目に飛び込んできます。地元のじいちゃんたちは決まって言うことには…「山ぶどうはな、ひと霜降りてからでないと、うんまぐねえ。ひと霜降ったら甘ぐなんだあ」ってね。
里に冷気が降りてきてぐんと気温の下がるのは、10月のカレンダーが半分くらいまで進んだ頃のことが多い。霜が降りるのを待ちかねて、今年も山ぶどう採りに出かけました。
名前は「山ぶどう」だけれど、山にばかり生えているわけではなくって、大きなトラックが行きかう道路沿いにも、山裾に広がる静かな牧草地の脇の木立にも、川沿いを歩いたところにも、山ぶどうに気がつく「目」があれば、存外簡単に見つけることができる。
山ぶどうを探す時には「山ぶどうの目」、山菜を探す時には「山菜の目」、コクワを探す時には「コクワの目」。初めはひとつも見つけられなかった野の恵みを次々と発見できるようになった時、「目」を体得した喜びをしみじみと感じます。
山に実りを探しに入るのは、同じようにブドウ採りに夢中になっている「おやじ」に出くわすかもしれない危険をはらんでいるから、一人で行くブドウ採りはもっぱら道路沿い。大きくて葉っぱがうんと赤くて立派な山ぶどうの木は、空振りのことも多くて、あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。
実をつけるのは、落葉が進んで、少しばかり残った葉っぱも枯色になったような地味な木の方が多い…ような気がします。
そうして、何回かに分けて、今年もたくさんの山ぶどうを集めることができました。
これまでは山ぶどうは潰して発酵させて、自家製の「ビネガー」にしてきたのだけれど、昨年から山ぶどうのジャムの美味しさに目覚めてしまったから、今年は採ってきた全てのブドウをジャムに煮ました。
<山ぶどうジャムの作り方>
・採ってきた山ぶどうはひとつひとつ、粒を房からはずして、重さを計ってからさっと洗います。
・鍋に移し、山ぶどうにお砂糖をふりかけて一晩置きます。
お砂糖の量は山ぶどうの甘さ次第だけれど、だいたい重さの半分強くらい。
・一晩置いたお鍋を、翌日火にかけて煮込んでいきます。
・アクをすくいながらことことと、種が浮かんでくるくらいまで煮詰めたら、ザルで濾して、種を取り除きます。ザルで濾すと、鍋の中身がごっそり減るのがちょっと寂しいけれど、この作業は欠かせません。
・濾してからまた少し煮込み、とろりとしたら火を止めます。
・煮沸した瓶に熱いうちに詰めてしっかりと脱気したら、常温でもうんと長持ちの自家製ジャムが出来上がり!
今年は嬉しいことに、山ぶどうと同じ場所でたくさんのコクワの実も拾うことができました。
本州では「サルナシ」と呼ばれているこの小さな果実は、小さなものはドングリくらい、大きなものはミニトマトくらいの大きさで、渋いグリーン。見た目はとても地味だけれど、味はキウイにそっくりで、よく熟れたものは皮の中からとろりと果実が流れ出し、天然のものとは思えないほど甘いのです。
でも残念なことには、これまであまりたくさん採れることは無くって、手の平に乗る位のほんの数粒の実を分けあって食べるくらいが関の山。
それがそれが、今年は蔓の先に鈴なりになっているコクワたちを発見し、木立の中で大興奮!かつてないほどの収穫量になったのです。
そんなわけで、生でしか食べたことのなかったコクワを、今年は初めてジャムに煮てみました。
ヘタをとって、砂糖と一緒にことこと煮込み、仕上げにほんの少しのレモン汁。
台所の棚には、たくさんの秋色のジャムがぎっしり。
たくさんは採れなかったけど今年も煮たスモモのジャム、
近所の農園で分けて頂いたアロニアを渋抜きした煮込んだアロニアジャム、
山ぶどうのジャムと、コクワのジャム。
これからやってくる長い冬の間も、果実のない芽吹きの季節も、来客の続くグリーンシーズンも、これがあれば安心なのです♪
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2013年10月9日水曜日
野良かぼちゃと、グリーントマト
朝の台所に、遠くを走る列車の音がかすかに届くようになると、もう冬は間近。
毎朝同じ時間に台所に立つのに、夏には決して聞こえることのない列車の音。山から冷気が下りてくるような季節になると、乾いた空気に乗ってガタタン、ガタン、ガタタン、ガタン…と冬の始まりを教えてくれる。
澄みわたった星空の美しかった次の日、今年も初霜がやってきた。
畑の中でいちばん霜に弱いのは、大きく葉を伸ばしたカボチャたち。クルミの木によじ登り、松の幼木にからみつき、トマトのコーナーにまで進出しようという勢いだったやんちゃな「野良かぼちゃ」は、全ての葉っぱが真っ黒になり、静かに終わっていった。
生ゴミから出てきた元気なカボチャの芽は、畑の中のものはみんな抜かれてしまうけれど、運良く堆肥コーナーで目覚めた一株だけは、こうして霜の降りる時期まで頑張った。
草むらをかきわけるように、蔓をたどりながらカボチャの実を集めてみると、あらびっくり、こんなにたくさん。
いちばん最初に、この野良カボチャの苗を発見した次男は大得意!
まだ未熟なままに収穫されてしまったものも混じっているけれど、少し寝かせてから頂いてみることにしようかな。
雪化粧、夢味、ロロン、バターナッツ、最近のカボチャについているようなステキな名前は無くて、ただの雑種というべき我が家のカボチャ。はてさて味はいかに…。
カボチャと同じように霜にはうんと弱いのが、トマトたち。
霜が降りた後の畑では、赤くならないままに終わってしまったグリーンの小さなトマトたちが、枯れた苗にしがみついてかわいそうな姿になっている。いつもならそのままにしておかれるトマトたちだけど、今年は全部を収穫してみた。
グリーンのミニトマト、少し赤くなりかけたオレンジ色のミニトマト、幸運にも赤く熟れたミニトマト、大きなボウルに山盛りいっぱい。
15年前、お腹に長男がいた頃、母と二人で観に行った映画『フライドグリーントマト』に出ていたようなトマトのフライを食べてみたい!緑色のトマトを見ながらそう思い、収穫した日に「フライドグリーン(ミニ)トマト」を作ってみた。
ころんころんとかわいらしいフライは、見た目はうずらの卵のフライみたいだけど、びっくりの美味しさ。でもたぶん、中身がグリーンのミニトマトだってことは、言わなきゃ分からない。
残りのトマトはみんなピクルスに。
リンゴ酢とお水、たっぷりのきび砂糖、お塩、それから広島の叔母から送られてきた美味しい生のローリエと、畑の赤唐辛子。ウイキョウとペッパーも忘れず入れて、瓶にたっぷり詰めたトマトのピクルス。
トマトだけなのに、思いがけずカラフルに美しく仕上がったピクルスたち。
畑仕舞いの日が少しずつ近づいて、少しずつ冬の楽しみが増えていきます。
それにしても、保存食を入れている冷蔵庫の下段は、既に蕗の砂糖漬けや甘酢らっきょう、ショウガの甘酢漬けに占領されていて、さてこれだけの量のピクルスをカビさせないように保存するにはどうしたらいいかしら。
瓶を眺めながら思案中・・・
毎朝同じ時間に台所に立つのに、夏には決して聞こえることのない列車の音。山から冷気が下りてくるような季節になると、乾いた空気に乗ってガタタン、ガタン、ガタタン、ガタン…と冬の始まりを教えてくれる。
澄みわたった星空の美しかった次の日、今年も初霜がやってきた。
畑の中でいちばん霜に弱いのは、大きく葉を伸ばしたカボチャたち。クルミの木によじ登り、松の幼木にからみつき、トマトのコーナーにまで進出しようという勢いだったやんちゃな「野良かぼちゃ」は、全ての葉っぱが真っ黒になり、静かに終わっていった。
生ゴミから出てきた元気なカボチャの芽は、畑の中のものはみんな抜かれてしまうけれど、運良く堆肥コーナーで目覚めた一株だけは、こうして霜の降りる時期まで頑張った。
草むらをかきわけるように、蔓をたどりながらカボチャの実を集めてみると、あらびっくり、こんなにたくさん。
いちばん最初に、この野良カボチャの苗を発見した次男は大得意!
まだ未熟なままに収穫されてしまったものも混じっているけれど、少し寝かせてから頂いてみることにしようかな。
雪化粧、夢味、ロロン、バターナッツ、最近のカボチャについているようなステキな名前は無くて、ただの雑種というべき我が家のカボチャ。はてさて味はいかに…。
カボチャと同じように霜にはうんと弱いのが、トマトたち。
霜が降りた後の畑では、赤くならないままに終わってしまったグリーンの小さなトマトたちが、枯れた苗にしがみついてかわいそうな姿になっている。いつもならそのままにしておかれるトマトたちだけど、今年は全部を収穫してみた。
グリーンのミニトマト、少し赤くなりかけたオレンジ色のミニトマト、幸運にも赤く熟れたミニトマト、大きなボウルに山盛りいっぱい。
15年前、お腹に長男がいた頃、母と二人で観に行った映画『フライドグリーントマト』に出ていたようなトマトのフライを食べてみたい!緑色のトマトを見ながらそう思い、収穫した日に「フライドグリーン(ミニ)トマト」を作ってみた。
ころんころんとかわいらしいフライは、見た目はうずらの卵のフライみたいだけど、びっくりの美味しさ。でもたぶん、中身がグリーンのミニトマトだってことは、言わなきゃ分からない。
残りのトマトはみんなピクルスに。
リンゴ酢とお水、たっぷりのきび砂糖、お塩、それから広島の叔母から送られてきた美味しい生のローリエと、畑の赤唐辛子。ウイキョウとペッパーも忘れず入れて、瓶にたっぷり詰めたトマトのピクルス。
トマトだけなのに、思いがけずカラフルに美しく仕上がったピクルスたち。
畑仕舞いの日が少しずつ近づいて、少しずつ冬の楽しみが増えていきます。
それにしても、保存食を入れている冷蔵庫の下段は、既に蕗の砂糖漬けや甘酢らっきょう、ショウガの甘酢漬けに占領されていて、さてこれだけの量のピクルスをカビさせないように保存するにはどうしたらいいかしら。
瓶を眺めながら思案中・・・
さなえ
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2013年9月17日火曜日
シカday
わっかでは、ツアーの車を回送するために自転車を使うことがよくある。
午前中、キーコキーコと屈斜路の国道を自転車で走っている時、右手の牧草地の方から、親子のシカが3頭飛び出してきた。シカは私の目の前を過ぎ、国道をわたって、左手のとうもろこし畑に消えていった。シカに会うのはちっとも珍しいことじゃないのだけれど、今日は自転車だったし、真昼間で車通りも多かったし、ちょっとドキドキした。
とうもろこし畑に消えたシカを見ようと自転車を停めてみたけれど、一瞬のうちにシカは畑に吸い込まれて、私の目にはとうもろこしの高い穂がどこまでも風に揺れているだけだった。
夜、お風呂からの帰り道に、「そうそう今日のお昼にここでシカに会ってね…」と次男に話していると、道の脇からまたシカが飛び出してきた。おっと危ない。
「小鹿だったね」「ぶつからなくてよかったね」その会話が終わらないうちに、またシカ。そしてまたシカ。最後のシカは大きな角を自慢するように、高くジャンプしてから森へ消えていった。
3頭のシカを見ることは珍しくないけれど、1頭ずつのシカが3回も飛び出してくるってことはあんまりない。
「今日はずいぶんシカに会う日だね」とつぶやくと、
次男は「うん」と頷いて、ちょっと考えてから「きっとパーティーがあるんじゃないかな?みんな招待状を受け取ってこれから行くところなんだよ」と教えてくれた。
ああそうなのか!知らなかったよ。
「でもシカさんはどうやってパーティーがあることを知ったんだろうね。顔を近づけるだけでもお話できるのかな?」
次男に聞かれたけれど、うまく答えが見つからなかった。
もしかしたら、今ごろはみんなでカレンダーをめくりながら、今年の猟期のことや、今年いちばんに美味しいとうもろこしが実っている畑のことや、初雪の予想について語り合っているかもしれない。
森の中にはまだまだ知らないことの方がたくさんだ。
さなえ
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午前中、キーコキーコと屈斜路の国道を自転車で走っている時、右手の牧草地の方から、親子のシカが3頭飛び出してきた。シカは私の目の前を過ぎ、国道をわたって、左手のとうもろこし畑に消えていった。シカに会うのはちっとも珍しいことじゃないのだけれど、今日は自転車だったし、真昼間で車通りも多かったし、ちょっとドキドキした。
とうもろこし畑に消えたシカを見ようと自転車を停めてみたけれど、一瞬のうちにシカは畑に吸い込まれて、私の目にはとうもろこしの高い穂がどこまでも風に揺れているだけだった。
夜、お風呂からの帰り道に、「そうそう今日のお昼にここでシカに会ってね…」と次男に話していると、道の脇からまたシカが飛び出してきた。おっと危ない。
「小鹿だったね」「ぶつからなくてよかったね」その会話が終わらないうちに、またシカ。そしてまたシカ。最後のシカは大きな角を自慢するように、高くジャンプしてから森へ消えていった。
3頭のシカを見ることは珍しくないけれど、1頭ずつのシカが3回も飛び出してくるってことはあんまりない。
「今日はずいぶんシカに会う日だね」とつぶやくと、
次男は「うん」と頷いて、ちょっと考えてから「きっとパーティーがあるんじゃないかな?みんな招待状を受け取ってこれから行くところなんだよ」と教えてくれた。
ああそうなのか!知らなかったよ。
「でもシカさんはどうやってパーティーがあることを知ったんだろうね。顔を近づけるだけでもお話できるのかな?」
次男に聞かれたけれど、うまく答えが見つからなかった。
もしかしたら、今ごろはみんなでカレンダーをめくりながら、今年の猟期のことや、今年いちばんに美味しいとうもろこしが実っている畑のことや、初雪の予想について語り合っているかもしれない。
森の中にはまだまだ知らないことの方がたくさんだ。
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2013年9月15日日曜日
元気の赤シソ
時たま、ふらりと家に寄ってくれるMさんは、パジェロに乗ったかっこいい76歳。
本業は車の…車関係の…詳しくは知りません。山野草にめっぽう詳しくて、山をいつも歩いていて、ボランティアで釧路湿原のレンジャーをされている元気なおじさん。何の前触れもなく我が家に現れて、コーヒーを飲んでおしゃべりして、魚や漬物を置いていったりする。
そんなMさんが、先月だったか、先々月だったかの去り際に「ところで今年のチソどうだい?」と私に尋ねた。
ちそ??
と一瞬とまどったのだけど、ああ、赤シソのことかとすぐに思い至り、「今年もたくさん出ていますよー。いつでも採っていってくださいね」と答えて別れた。Mさんは、シソの葉に甘い味噌をくるりと巻き、さっと焼いて頂く「シソ味噌」が大好きなのだ。
その、我が家の赤シソ。
毎年畑を耕して、種をまいて育てている野菜たちの中にあって唯一、誰も種を蒔いてないのに元気にはえてくる野菜。畑のいたるところから顔を出し、人参の葉っぱの間だろうが、踏み固められた畝間だろうが、雑草にまみれていようが、とにかくいつでも元気いっぱいに大きく育つ。
以前は活用方法をあまり見出せず、少しだけシソ味噌を作るくらいで、あとはほとんど雑草同様の扱いを受けていたのだけれど、私が梅干を漬けるようになってから、とても大切にされている。
赤シソの美しい茜色だけで、青梅が「梅干色」に染まるさまがとても不思議で、神秘的。何より野生の赤シソは香りがとてもよくて、梅と一緒に漬けた赤シソをご飯にのせて頂くとみるみる元気が出てくるのだ。
そんなふうに、もう何年も梅干専用だった赤シソだったのだけど、今年は梅干作りをお休みしたので、久しぶりに「しそジュース」を作ることにした。
我が家にあるいちばん大きなザルいっぱいの赤シソの葉が、およそ500グラム。
鍋に2リットルのお湯を沸かし、洗ったシソの葉を入れて20分ほど煮込むと・・・魔女のスープみたいな、濃い紫の恐ろし~~いスープがたっぷりできます。
ザルで濾し葉を取り除いたら、お砂糖を1キロ、お酢を50cc、魔女のスープに投入し、アクを取りながらまた20分ほど煮込みます。そのまま冷まし、最後にクエン酸を大さじ2杯入れると、美しい濃茜のシソジュースの素ができあがり!
ザルで濾し葉を取り除いたら、お砂糖を1キロ、お酢を50cc、魔女のスープに投入し、アクを取りながらまた20分ほど煮込みます。そのまま冷まし、最後にクエン酸を大さじ2杯入れると、美しい濃茜のシソジュースの素ができあがり!
飲む時は4~5倍に薄めて、お水でもよし、ソーダでもよし、焼酎でもよし。
甘くて酸っぱくて、味がとても濃い自家製のシソジュースは、カラダのすみずみまで沁みわたって、疲れもあっという間にとれると大評判。
夏が過ぎて、畑のシソたちは一斉にかわいらしい穂をつけ始めた。
残しておいた葉っぱも、枯れる前にとみんな摘みとり、今日は今年2度目のシソジュースを作った。
Mさんのために取っておいた葉も、全部摘んでしまった。
今度Mさんがふらりとやってきたら、コーヒーじゃなくてシソジュースをご馳走しよう。
最近来ていないけれど、忙しいのかな。
釧路川のほとりの風は、すっかり秋の色です。
さなえ
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2013年7月20日土曜日
初めての畑
こんな原野で暮らしていると、小さな畑や鶏たちを見た方に「わぁ~自給自足の生活なんですね!」と言われることがしばしばあるのだけれど…
本当のところ、北海道での自給自足なんてとんでもなくハードルが高い。
だいたい、一年のきっぱり半分は大地が凍てついていて畑なんか出来やしないし、グリーンの爽やかな夏は、いつだってカヌーツアーの仕事で大忙し。
「のんびり」
「田舎暮らし」
「自給自足」
が同義語のようにひとくくりに語られることが多いけれど、「田舎暮らし」は全然「のんびり」じゃないし、北国での「自給自足」は仕事を持ちながら片手間でできるような簡単なものではないのだ。
もちろん、簡単じゃないからと言って、食卓にあがる食べものを何でも「買ってこなくちゃならない」という状況は全く嬉しくはない。けれど、それでもやっぱり町の商店がなければ生活が立ちゆかない、というのが実情なのだ。
そして、小さな声でそっと言うけれど、実は畑作業があまり得意じゃなかった私…これまでは。
我が家の小さな菜園は、毎年がってんが丁寧に耕してあれこれ種を蒔いてくれるのだけど、どこに何が植えてあるかもよく分かっていなくて、畑との関わりと言えば、雪解けの時の大好きな耕運機かけと石拾い、そしてがってん不在の時の水やりくらいだった。
もちろん、それじゃいけない。
それじゃいけないけど、もういつも種まきの段階からつまづいてばかりだった。
でも今年はちょっと違う。
ずっと畑を担当してくれていたがってんが、いつもなら苗を作り始める厳寒の頃に「今年は畑をお休みするから」と言ったのだ。
お休み・・・
そっか、それじゃ大根くらい蒔いておくかな~。
そう、軽い気持ちで思ったのだけど、
大根蒔くならついでだから人参も蒔いておこうか。
それならほうれん草もあったら嬉しいかも。
それならついでに…それならついでに…と、植えておきたい野菜の種類がどんどん増えていったわけで。
ほうれん草、サラダ菜、小松菜、チンゲン菜、水菜、青シソ…いつもあると嬉しい菜っ葉たちは、少しずつ時期をずらして、育ててみた。
夏に嬉しいミニトマトとスナップエンドウは、収穫まであと少し。
がってんの作る激辛ペーストが楽しみの激辛ナンバンも、ゆっくりだけどちゃんと成長している。
それから、秋に向けての大根と人参、ブロッコリーにキャベツ。
畑のデザインを考えて、どこに何を植えるか自分で決める。
毎年、夏には草ぼうぼうになってしまって「どこに畑が…??」となるのだけど、モチベーションを保つためにも草取りをちゃんとして畑らしい姿をキープする。
少しずつ、自分好みの畑になっていく過程が楽しい。
そして何といっても、
「育てる人」と「調理する人」が同じなのは便利だ。畑にあるものを見ながら、献立を考えて、必要な分だけを収穫できる。
毎年ここにあったけど、今年初めての「私の畑」。
「私の畑」は自由で、そして楽しく、美味しい。
さなえ
www.wakka.biz
日々の暮らしは、ツイッターとfacebookでも発信中です!
http://www.twitter.com/sanae_wakka
http://www.facebook.com/sanae.kinase
本当のところ、北海道での自給自足なんてとんでもなくハードルが高い。
だいたい、一年のきっぱり半分は大地が凍てついていて畑なんか出来やしないし、グリーンの爽やかな夏は、いつだってカヌーツアーの仕事で大忙し。
「のんびり」
「田舎暮らし」
「自給自足」
が同義語のようにひとくくりに語られることが多いけれど、「田舎暮らし」は全然「のんびり」じゃないし、北国での「自給自足」は仕事を持ちながら片手間でできるような簡単なものではないのだ。
もちろん、簡単じゃないからと言って、食卓にあがる食べものを何でも「買ってこなくちゃならない」という状況は全く嬉しくはない。けれど、それでもやっぱり町の商店がなければ生活が立ちゆかない、というのが実情なのだ。
そして、小さな声でそっと言うけれど、実は畑作業があまり得意じゃなかった私…これまでは。
我が家の小さな菜園は、毎年がってんが丁寧に耕してあれこれ種を蒔いてくれるのだけど、どこに何が植えてあるかもよく分かっていなくて、畑との関わりと言えば、雪解けの時の大好きな耕運機かけと石拾い、そしてがってん不在の時の水やりくらいだった。
もちろん、それじゃいけない。
それじゃいけないけど、もういつも種まきの段階からつまづいてばかりだった。
でも今年はちょっと違う。
ずっと畑を担当してくれていたがってんが、いつもなら苗を作り始める厳寒の頃に「今年は畑をお休みするから」と言ったのだ。
お休み・・・
そっか、それじゃ大根くらい蒔いておくかな~。
そう、軽い気持ちで思ったのだけど、
大根蒔くならついでだから人参も蒔いておこうか。
それならほうれん草もあったら嬉しいかも。
それならついでに…それならついでに…と、植えておきたい野菜の種類がどんどん増えていったわけで。
ほうれん草、サラダ菜、小松菜、チンゲン菜、水菜、青シソ…いつもあると嬉しい菜っ葉たちは、少しずつ時期をずらして、育ててみた。
夏に嬉しいミニトマトとスナップエンドウは、収穫まであと少し。
がってんの作る激辛ペーストが楽しみの激辛ナンバンも、ゆっくりだけどちゃんと成長している。
それから、秋に向けての大根と人参、ブロッコリーにキャベツ。
畑のデザインを考えて、どこに何を植えるか自分で決める。
毎年、夏には草ぼうぼうになってしまって「どこに畑が…??」となるのだけど、モチベーションを保つためにも草取りをちゃんとして畑らしい姿をキープする。
少しずつ、自分好みの畑になっていく過程が楽しい。
そして何といっても、
「育てる人」と「調理する人」が同じなのは便利だ。畑にあるものを見ながら、献立を考えて、必要な分だけを収穫できる。
毎年ここにあったけど、今年初めての「私の畑」。
「私の畑」は自由で、そして楽しく、美味しい。
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2013年6月29日土曜日
ふきおやつ
今年も蕗を採りにいった。
なかなか「いい蕗」にめぐり合えない時は、何日も川べりを彷徨うことになるのだけれど、今年はあっさり、ステキなポイントに行き当たり、午前中のほんの2時間ほどでたくさんの「いい蕗」を連れて帰ることができた。
背丈を越えるほどの青蕗がわさわさと茂る川のほとりで、気持ちはすっかりコロポックル。
峠を越えた隣りの隣り町、足寄(あしょろ)では、ラワンブキという大きな蕗が名産で、2メートル以上にもなる蕗をたくさん出荷している。背の高さもさることながら、ジュースの缶底と同じくらいという太さにも驚く。瑞々しいから生のまま天ぷらにも出来るのだとか…。いつか実物を見てみたいと思う。
採ってきた蕗は、その日のうちに下茹でをする。
大鍋にお湯を沸かし、洗って鍋の長さに切った蕗を茹でていく。なにしろ量が多いし、しっかりとアクを抜きたいので、下茹での時間は長めに。
お湯を沸かす、蕗を切る、茹でる、茹で上がった蕗を水にさらして、皮をむき、刻む、
…という作業を同時多発的に進めていくのだけれど、なにしろこちらは一人なので頭も身体もフル回転。
たくさん収穫があったからこその大変さなのだから、これは喜ぶべき忙しさ。なのだけれど、台所が蕗に埋め尽くされたようにも感じる中で、子ども達のお迎えもあるし、夕食も作らねば、その合間に蕗の作業も続けて…
時間は無情にも過ぎていくのだった。
さて刻んで砂糖を振りかけた蕗たちは、鍋の中で一晩を過ごし、翌朝ストーブの上に乗せられる。
砂糖の浸透圧で、ひたひたになるほど水分が出た蕗たちを、これからしっかりと煮詰めていく。しかし道内一高いとも言われる我が町のガスなので、この日のために溜めておいた紙くずや小枝をストーブに突っ込み、熱源とする。小枝も紙くずもすぐに燃え尽きてしまうので、延々とくべ続けなければならず、ストーブのそばから離れられないのが唯一困った点だけど、何しろタダで使える熱源なのだから、文句は言えない。
2日間、しっかりと水分を飛ばしながら煮詰めて、最後は飴状になるまで炊き上げたら、グラニュー糖をまぶして少しだけ乾燥させるとアンゼリカのできあがり。
お茶うけにもいいし、刻んでケーキに入れてもいい。
一年中楽しめる、安心おやつです。
なかなか「いい蕗」にめぐり合えない時は、何日も川べりを彷徨うことになるのだけれど、今年はあっさり、ステキなポイントに行き当たり、午前中のほんの2時間ほどでたくさんの「いい蕗」を連れて帰ることができた。
背丈を越えるほどの青蕗がわさわさと茂る川のほとりで、気持ちはすっかりコロポックル。
峠を越えた隣りの隣り町、足寄(あしょろ)では、ラワンブキという大きな蕗が名産で、2メートル以上にもなる蕗をたくさん出荷している。背の高さもさることながら、ジュースの缶底と同じくらいという太さにも驚く。瑞々しいから生のまま天ぷらにも出来るのだとか…。いつか実物を見てみたいと思う。
採ってきた蕗は、その日のうちに下茹でをする。
大鍋にお湯を沸かし、洗って鍋の長さに切った蕗を茹でていく。なにしろ量が多いし、しっかりとアクを抜きたいので、下茹での時間は長めに。
お湯を沸かす、蕗を切る、茹でる、茹で上がった蕗を水にさらして、皮をむき、刻む、
…という作業を同時多発的に進めていくのだけれど、なにしろこちらは一人なので頭も身体もフル回転。
たくさん収穫があったからこその大変さなのだから、これは喜ぶべき忙しさ。なのだけれど、台所が蕗に埋め尽くされたようにも感じる中で、子ども達のお迎えもあるし、夕食も作らねば、その合間に蕗の作業も続けて…
時間は無情にも過ぎていくのだった。
さて刻んで砂糖を振りかけた蕗たちは、鍋の中で一晩を過ごし、翌朝ストーブの上に乗せられる。
砂糖の浸透圧で、ひたひたになるほど水分が出た蕗たちを、これからしっかりと煮詰めていく。しかし道内一高いとも言われる我が町のガスなので、この日のために溜めておいた紙くずや小枝をストーブに突っ込み、熱源とする。小枝も紙くずもすぐに燃え尽きてしまうので、延々とくべ続けなければならず、ストーブのそばから離れられないのが唯一困った点だけど、何しろタダで使える熱源なのだから、文句は言えない。
2日間、しっかりと水分を飛ばしながら煮詰めて、最後は飴状になるまで炊き上げたら、グラニュー糖をまぶして少しだけ乾燥させるとアンゼリカのできあがり。
お茶うけにもいいし、刻んでケーキに入れてもいい。
一年中楽しめる、安心おやつです。
「ふきおやつ、おかわりっ!」
さなえ
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2013年5月14日火曜日
不自然な食べもの
『モンサントの不自然な食べもの』という映画を、隣町まで観にいった。
映画は2008年公開のものだから、遅ればせながら…ではあるのだけれど、都会からうんと離れたこの地において、ドキュメンタリーの自主上映というのは決して日常的な出来事ではない。隣町ではあったけれど、ぽっかり予定のあいた日でもあり、牧草地帯の間を走り抜けて友人と一緒に観にいったのだ。
農薬、枯葉剤、PCB(ポリ塩化ビフェニール)、牛成長ホルモン、遺伝子組み替え(GM)作物の種などを作る、アメリカの悪名高き多国籍企業、モンサント。
会社の内実がいかに欺瞞に満ちたものであるかに始まり、枯葉剤やPCBの被害、農薬の「安全」性、GM作物を否応なく作らざるをえない人々や、GM作物による在来種の「汚染」の実態まで、モンサントにまつわるさまざまな問題を多面的に描いたドキュメンタリーである。
お豆腐や納豆のパッケージに印刷されたお決まりの「遺伝子組み換えの大豆は使用していません」を見慣れているせいか、遺伝子組み換え作物が日本に入ってきている実感はあまりないのだけれど・・・実態はそうでもない。
何といっても日本は「遺伝子組み換え作物の輸入量が世界一」なのだ。
知らぬ間に大量に輸入された作物が何に形を変えているかというと、お菓子であり、清涼飲料であり、加工食品の原料の原料であり、サラダ油であり…身の回りにあるありとあらゆる食品にひっそりとまぎれている。
もちろん、遺伝子組み換え作物を口にしたところで、それがすぐに何らかの健康被害をもたらすわけではないだろうけれど、買う、という行為を通じて販売企業を応援しているのが消費者なのだから、応援する先は賢明に判断しなくてはと思う。
大量に輸入された「GMなたね」のほとんどが、サラダ油などの食用油に加工されているということを知ってから、我が家の台所には「非遺伝子組替原料使用のなたね油」が置かれるようになった。お菓子や加工食品も、自分で買うということはあまりない。せめて家の台所には安全なものを、家の食卓には子ども達が安心して食べられるものを、と思う。
それにしても。
安心して食べられるもの、というのはこの先どんどん少なくなっていくのだろうなあ。
何しろ自家採種のできる品種は絶滅の危惧に瀕している。反対に、遺伝子組み換え作物の種類はぐんぐん増えているし、残念ながら「いのち」よりも「経済」が優先される今の世にあって、金の亡者たちの欲望は留まることを知らない。
それじゃあ、一体「安全な食べもの」「安心して子ども達が口にできる食べもの」「不自然じゃない食べもの」ってなんだろう、、と改めて友人と考えてしまったのだけれど・・・
買ってきたものは論外、自分で育てたものも種子の安全性を考えると微妙、となると、やっぱりコレ・・・かな。
北国の春は山菜天国。
クレソン、ふき、ヨモギ、タラの芽、わらびに三つ葉・・・。
冬を越えて土から顔を出した山菜たちはどれもパワーが強くて、カラダの中にこもっていた毒気も排出してくれるような気がする。
一緒に採りにいって美味しく料理すると、子ども達は喜んで山菜を食べる。
「おいしいね」
「おいしいね」
「また採りにいこうね」
■日々の暮らしのあれこれは、ツイッターとFacebookで発信中!
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映画は2008年公開のものだから、遅ればせながら…ではあるのだけれど、都会からうんと離れたこの地において、ドキュメンタリーの自主上映というのは決して日常的な出来事ではない。隣町ではあったけれど、ぽっかり予定のあいた日でもあり、牧草地帯の間を走り抜けて友人と一緒に観にいったのだ。
農薬、枯葉剤、PCB(ポリ塩化ビフェニール)、牛成長ホルモン、遺伝子組み替え(GM)作物の種などを作る、アメリカの悪名高き多国籍企業、モンサント。
会社の内実がいかに欺瞞に満ちたものであるかに始まり、枯葉剤やPCBの被害、農薬の「安全」性、GM作物を否応なく作らざるをえない人々や、GM作物による在来種の「汚染」の実態まで、モンサントにまつわるさまざまな問題を多面的に描いたドキュメンタリーである。
お豆腐や納豆のパッケージに印刷されたお決まりの「遺伝子組み換えの大豆は使用していません」を見慣れているせいか、遺伝子組み換え作物が日本に入ってきている実感はあまりないのだけれど・・・実態はそうでもない。
何といっても日本は「遺伝子組み換え作物の輸入量が世界一」なのだ。
知らぬ間に大量に輸入された作物が何に形を変えているかというと、お菓子であり、清涼飲料であり、加工食品の原料の原料であり、サラダ油であり…身の回りにあるありとあらゆる食品にひっそりとまぎれている。
もちろん、遺伝子組み換え作物を口にしたところで、それがすぐに何らかの健康被害をもたらすわけではないだろうけれど、買う、という行為を通じて販売企業を応援しているのが消費者なのだから、応援する先は賢明に判断しなくてはと思う。
大量に輸入された「GMなたね」のほとんどが、サラダ油などの食用油に加工されているということを知ってから、我が家の台所には「非遺伝子組替原料使用のなたね油」が置かれるようになった。お菓子や加工食品も、自分で買うということはあまりない。せめて家の台所には安全なものを、家の食卓には子ども達が安心して食べられるものを、と思う。
それにしても。
安心して食べられるもの、というのはこの先どんどん少なくなっていくのだろうなあ。
何しろ自家採種のできる品種は絶滅の危惧に瀕している。反対に、遺伝子組み換え作物の種類はぐんぐん増えているし、残念ながら「いのち」よりも「経済」が優先される今の世にあって、金の亡者たちの欲望は留まることを知らない。
それじゃあ、一体「安全な食べもの」「安心して子ども達が口にできる食べもの」「不自然じゃない食べもの」ってなんだろう、、と改めて友人と考えてしまったのだけれど・・・
買ってきたものは論外、自分で育てたものも種子の安全性を考えると微妙、となると、やっぱりコレ・・・かな。
遺伝子組み換えの行者ニンニクとか、遺伝子組み換えのコゴミ、遺伝子組み換えのヤチブキ、そんなものは100年先にだって出来ているはずがないと思うから。
けれど、山菜の採りかた、食べかた、そして何より山菜のはえる美しい水や山、これらが100年先まで残っているかは、まさに今の私たちにかかっている。北国の春は山菜天国。
クレソン、ふき、ヨモギ、タラの芽、わらびに三つ葉・・・。
冬を越えて土から顔を出した山菜たちはどれもパワーが強くて、カラダの中にこもっていた毒気も排出してくれるような気がする。
一緒に採りにいって美味しく料理すると、子ども達は喜んで山菜を食べる。
「おいしいね」
「おいしいね」
「また採りにいこうね」
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2013年4月30日火曜日
家畜祭
毎年この時期、地域の小さなお祭りでもある「家畜祭」が開かれる。
酪農家さんたちにとっては大切な、家畜たちの供養でもある「家畜祭」。以前は4月に「家族慰安会」、9月に「家畜祭」がそれぞれ行なわれていたのだけれど、何しろ町でいちばん小さな自治会。年に2回の行事はいかにも負担が大きいというような意見も出て、7~8年前からは4月の「家畜祭」だけとなった。
いつもなら、会館の外にある「家畜の碑」にしめ縄を飾り、紅白の垂れ幕を下げ、その前にイスを20脚ほど並べて皆で座り、神主さんに祝詞をあげていただくのだけれど、今年は前日までの吹雪がまだ収まりきらず冷たい風が音をたてて吹きつけるような寒い日であったので、会館の中での開催となった。
会議用のテーブルを3つ並べて即席の祭壇を作り、ロウソク、お神酒、米、塩、尾頭付きの鯛と野菜を飾り、その前で祭事が営まれた。
数年前、神職のご主人が急逝したために急遽その職を継ぐことになったという女性神主さんが、今回初めて息子さんと一緒に祝詞をあげてくださった。
祓いたまへ清めたまへ、かしこみかしこみ・・・
隣りでもぞもぞと落ち着きなく動き続ける次男が、神主さんの礼に合わせてその時だけは神妙にぺこりぺこりと頭を下げるのが可笑しく、周囲から忍び笑いが漏れる。
最後は全員で二拝二拍手一拝し、家畜祭は滞りなく終了した。
祭事の後は恒例の懇親会。
巻き寿司や、大皿におかずを彩りよく詰め合わせた、このあたりでは「オードブル」と呼ばれる盛り合わせ、お茶やジュース、お菓子、果物など。
近くに住んでいながら、なかなか顔をあわせることも少ない住人同士、交流を深める春の一日。
それにしても、どこへ出かけるのも車社会。
犬を飼っているわけでもない人は歩いて散歩をする機会も少ないし、一軒一軒が1キロ以上も離れていることだって珍しくない広い大地では、なかなか近所の人で集まって食事をする機会もないもの。お話するのが年に一度の家畜祭だけ、という方もあって、近くにいるのになんだか寂しいなあと、毎年のことながら考えてしまうのだった。
「面倒くさいことの象徴」のように言われる近所付き合いも、何かあった時に助け合えるのが近所同士。都会であっても田舎であっても、頼れるご近所さんの存在は大事にせねばなあ、とも改めて思う一日なのだった。
さなえ
www.wakka.biz
酪農家さんたちにとっては大切な、家畜たちの供養でもある「家畜祭」。以前は4月に「家族慰安会」、9月に「家畜祭」がそれぞれ行なわれていたのだけれど、何しろ町でいちばん小さな自治会。年に2回の行事はいかにも負担が大きいというような意見も出て、7~8年前からは4月の「家畜祭」だけとなった。
いつもなら、会館の外にある「家畜の碑」にしめ縄を飾り、紅白の垂れ幕を下げ、その前にイスを20脚ほど並べて皆で座り、神主さんに祝詞をあげていただくのだけれど、今年は前日までの吹雪がまだ収まりきらず冷たい風が音をたてて吹きつけるような寒い日であったので、会館の中での開催となった。
会議用のテーブルを3つ並べて即席の祭壇を作り、ロウソク、お神酒、米、塩、尾頭付きの鯛と野菜を飾り、その前で祭事が営まれた。
数年前、神職のご主人が急逝したために急遽その職を継ぐことになったという女性神主さんが、今回初めて息子さんと一緒に祝詞をあげてくださった。
祓いたまへ清めたまへ、かしこみかしこみ・・・
隣りでもぞもぞと落ち着きなく動き続ける次男が、神主さんの礼に合わせてその時だけは神妙にぺこりぺこりと頭を下げるのが可笑しく、周囲から忍び笑いが漏れる。
最後は全員で二拝二拍手一拝し、家畜祭は滞りなく終了した。
祭事の後は恒例の懇親会。
巻き寿司や、大皿におかずを彩りよく詰め合わせた、このあたりでは「オードブル」と呼ばれる盛り合わせ、お茶やジュース、お菓子、果物など。
近くに住んでいながら、なかなか顔をあわせることも少ない住人同士、交流を深める春の一日。
それにしても、どこへ出かけるのも車社会。
犬を飼っているわけでもない人は歩いて散歩をする機会も少ないし、一軒一軒が1キロ以上も離れていることだって珍しくない広い大地では、なかなか近所の人で集まって食事をする機会もないもの。お話するのが年に一度の家畜祭だけ、という方もあって、近くにいるのになんだか寂しいなあと、毎年のことながら考えてしまうのだった。
「面倒くさいことの象徴」のように言われる近所付き合いも、何かあった時に助け合えるのが近所同士。都会であっても田舎であっても、頼れるご近所さんの存在は大事にせねばなあ、とも改めて思う一日なのだった。
さなえ
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2013年4月8日月曜日
白いランドセル
町へ出ると、真新しいランドセルを背負ったぴかぴかの1年生がたくさん。
雪どけの水たまりを飛んでよけながら、残雪の間を抜けて登校していく小さな学生たち。春だなあとしみじみ思う。
それにしても、今の子ども達のランドセルのカラフルなこと。
水色、ピンク、緑に青にオレンジに… どのランドセルも、子ども達の背中でとても嬉しそう。
水色、ピンク、緑に青にオレンジに… どのランドセルも、子ども達の背中でとても嬉しそう。
隔世の感がある。
…と言うのは、はるかに遠い昔のことだけど、30年前の入学式で私が背負っていたランドセルが「ベージュ色」だったから。
男の子は黒で、女の子は赤のランドセル、それが当たり前だった私の子ども時代に、両親が買ってきてくれたのは白いランドセルだった。
「どうして白いランドセルなの?」と驚いて聞く私に、「白じゃなくて、これはベージュ色だよ」と言いながら「どうして赤と黒なの?ってみんなに聞いてごらん。決まってないでしょ?」と両親が笑顔だったから、それもそうか…間違える心配も無いしね、と素直に思った私。
だから、入学して早々、周りの子ども達に「白いランドセルだ!!」と言われるたび、
「白じゃなくてベージュ」ときっぱり答え、
「どうしてさなえちゃんのは白いランドセルなの?」と聞かれるたび、
「男の子が黒で女の子が赤じゃなきゃいけないなんて決まってないでしょ?」と答えていた。
でもいつだったかな、一度だけ父に「こんな色のランドセルは恥ずかしいよ…」って言ったことがある。その時に父がどんな顔をしたのか、今となってはもう覚えていないけれど「そうかそうか、それじゃお父さんがマジックで絵を描いてあげよう!ジャングル大帝のレオがいいかな?」と明るく言われ、「それだけはやめて!!」と泣いたっけ…。
小学校3年生の夏、私は津軽から千葉県旭市へと引越した。
転校先の小学校にだって、当然のことながら黒と赤以外のランドセルの子はいなかった。でも転校生だったからか、友人たちは皆、青森の小学校は白いランドセルなんだ~と思っていたよう。
学校帰りに鉄条網をくぐったりしていたから、ランドセルは傷がたくさんついていたけれど、卒業するまで使った思い出のランドセル。きっともう実家にも無いだろうけれど、今でも心の中に大事にしまってある私の白いランドセル。
いろんな色のランドセルがあっていいと思う。自分の好きな色のが一番。
「あなたはこうじゃなくちゃいけない」って、誰かに決められるのは…嫌だよね。
今なら、両親が白いランドセルを買ってきた意味が、分かる。
我が家の子ども達は、緑色のランドセル。
長男が使ったランドセルを、今次男が使っている。次男はこの春から2年生。1年生の印だった鮮やかな蛍光色のカバーがはずれて、ランドセルの色が目立つようになった。
我が家の子ども達は、緑色のランドセル。
長男が使ったランドセルを、今次男が使っている。次男はこの春から2年生。1年生の印だった鮮やかな蛍光色のカバーがはずれて、ランドセルの色が目立つようになった。
雪どけが嬉しくて、短い靴でぴょんぴょん飛ぶように登校していく。
うんうん、春だね。
さなえ
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2013年3月31日日曜日
摩周そば
少しずつ、少しずつ春の足音が聴こえる釧路川のほとり。
川沿いにはぽつりぽつりと福寿草が咲き始め、あけはなった窓から春の香りが流れ込んでくるようになった。
夏に比べて、冬はのんびりと時間が取れるはずなのだけれど、この冬はなぜかいろいろ追われることがあり、山に行くのだってままならないくらい。
おまけに寒いから台所にもなるべく立ちたくなくて、パンやお菓子作りも少し疎遠になっていて… だから首を長くして待ち望んだ春!ようこそ☆
この冬をドタバタにしていた原因のひとつが、写真の小冊子。
発刊されたばかりの「MADE in てしかがガイドVol.2」。
町おこし、とでも言ったらいいのか… 誰もが自慢し誇れる町作りをすすめているとある協議会で、
食・文化部会という部会を担当することになって3年。
何と言っても、美味しい食材のたくさんあるこの町。そして、そんな食材と向かい合って料理を創っている飲食店の友人たちの姿を近くで見ながら、食を通して何かできないかと考えて取り組み始めたのがこの小さな冊子。
昨年の春にVol.1を発刊し、息つく間もなくとりかかったVol.2。
と言っても、仕事の合間に行く取材だから、歩みはごくごく遅く…こつこつ、こつこつと。冊子の印刷代は協議会から出るけれど、この取材はあえて自費で行く。
何といっても美味しいご飯が食べられるし、店主の皆さんからステキなお話を聞ける。楽しみで待ち遠しい取材なのだから、税金で行かせてもらうというのは、いかにも申し訳ない。
聞いたお話をまとめて、自分で撮った写真と一緒に、町のブログにも載せていく。
こうして1年間かけて回ったお店のあれこれを、年度末にまとめて発刊するのだ。
Vol.2は「摩周そば特集」。
知っていそうでよく知らなかったそばのあれこれを勉強するために、町の「そば乾燥工場」へも取材に行った。摩周そばを出しているお蕎麦屋さんも全店舗、回ることができた。
好きな蕎麦打ちが高じてそば屋の店主になった方があるかと思うと、ひょんなことからそば屋を始めることになってビデオで打ち方を研究したという店主があったり、はたまた数十年の長きにわたって蕎麦を打ち続けてきた女店主がいたり… 当たり前だけど、一つとして同じそばはなく、奥深きそばの世界に魅せられた1年でもあった。
一年間、楽しんで作らせて頂いた『MADE in てしかがガイドVol.2』は、Vol.1とともにこの春から道の駅などで配布中です♪
さなえ
www.wakka.biz
※町のポータルサイト「てしかがナビ」でも間もなくPDF版の配布が始まります。
→てしかがナビ http://www.masyuko.or.jp
※町のブログでも「グルメ」カテゴリで取材内容を公開しています^^
→てしなびブログ http://teshinavi.seesaa.net/ (ミント が私のIDです)
2013年3月1日金曜日
改めまして。
3月から、「北国の暮らし」ブログをこちらで書いていくことになりました。
今までも相当にスローリーな更新だったのですが、引っ越したからそれが改まるかと言うと、やはりあまり自信はないのです。でも、書くことをやめるつもりはありません。少しずつでも更新をしていきますので、新しいサイトでもお付き合い頂けたら嬉しいです!
新しいサイト、と言っても、過去の記事も全てこちらに移動しましたので、今までどおりご覧頂くことができます。
改めまして、これからもよろしくお願い致します!
さなえ
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※日々の暮らしは、ツイッターとfacebookからも発信しています☆
www.facebook.com/sanae.kinase
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今までも相当にスローリーな更新だったのですが、引っ越したからそれが改まるかと言うと、やはりあまり自信はないのです。でも、書くことをやめるつもりはありません。少しずつでも更新をしていきますので、新しいサイトでもお付き合い頂けたら嬉しいです!
新しいサイト、と言っても、過去の記事も全てこちらに移動しましたので、今までどおりご覧頂くことができます。
改めまして、これからもよろしくお願い致します!
さなえ
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2013年1月7日月曜日
お正月
2013年、あけましておめでとうございます!
皆さま、今年もどうぞよろしくお願い致します。
今年は、中学2年生の長男が一人京都へ行っていたということもあり、静かなお正月。
子どもの頃は、紅白歌合戦も見たことがなかったし、初詣にも行ったことがなかったけれど、今よりもお正月はうんとお正月らしかったように思うのは気のせいかしら。
小さな餅つき機がガタゴトと回りながらお餅を搗いていたこと、
ラジオから流れる第九、
お節を作る大忙しの台所、そこで母にうるさく話しかけては、お正月が待ちきれなくてぴょんぴょんしていた遠い日の記憶を確かめるように、今年も少しばかりのお節と、お雑煮から一年が始まりました。
北海道のお雑煮って、どんなの?
こちらに来てからよくいろいろな人に聞いてみるけれど、さすがは移民の国だけあって、これと言った決まりはなく、それぞれの出自によってさまざま。
そんな「何でもOK」のアバウトさも北海道らしい。
我が家のお雑煮は、実家で作っていたすまし仕立て。
昆布とカツオの一番出汁に、千切りの大根、人参、こんにゃく、ささがきごぼう、小さく切った鶏肉、木綿豆腐、里芋。お醤油と塩で味つけした具沢山のお雑煮です。
焼き餅を器に入れて、汁を注いだら、仕上げにたっぷりの三つ葉と、ひし形に切った薄焼き玉子をひとつかみ。本当は小口切りにしたなるとも彩に添えるのだけど、原料に不安のある魚肉練り製品は今年も割愛です。
このお雑煮の香りがお正月。ああまた新しい一年が始まるのです。
…でも何か足りない。
小さい頃に食べていたお雑煮とはちょっと違う。
毎年心の片隅で思っていたのだけど、今年ふいにそれが分かりました。
それは、祝箸。
元旦の朝、父が祝箸の袋に家族それぞれに名前を筆ペンで書いてくれて、お正月の間はその祝箸で過ごすのが慣わしだったのでした。
対になったお箸の一本一本にも、家族それぞれに目印を記して。
祝箸からの新しい木の香りで頂くお雑煮が、幼い頃のお雑煮。
祝箸が普通のお箸に戻って、朝ごはんにパンが出てくると、それでお正月はおしまい。ああそうだったなあと思い出しながら、今年もやっぱり祝箸は無かったのだけれど。
さあ、今年も良い年でありますように。
新しい年に、たくさんの希望がありますように。
さなえ
www.wakka.biz
皆さま、今年もどうぞよろしくお願い致します。
今年は、中学2年生の長男が一人京都へ行っていたということもあり、静かなお正月。
子どもの頃は、紅白歌合戦も見たことがなかったし、初詣にも行ったことがなかったけれど、今よりもお正月はうんとお正月らしかったように思うのは気のせいかしら。
小さな餅つき機がガタゴトと回りながらお餅を搗いていたこと、
ラジオから流れる第九、
お節を作る大忙しの台所、そこで母にうるさく話しかけては、お正月が待ちきれなくてぴょんぴょんしていた遠い日の記憶を確かめるように、今年も少しばかりのお節と、お雑煮から一年が始まりました。
北海道のお雑煮って、どんなの?
こちらに来てからよくいろいろな人に聞いてみるけれど、さすがは移民の国だけあって、これと言った決まりはなく、それぞれの出自によってさまざま。
そんな「何でもOK」のアバウトさも北海道らしい。
我が家のお雑煮は、実家で作っていたすまし仕立て。
昆布とカツオの一番出汁に、千切りの大根、人参、こんにゃく、ささがきごぼう、小さく切った鶏肉、木綿豆腐、里芋。お醤油と塩で味つけした具沢山のお雑煮です。
焼き餅を器に入れて、汁を注いだら、仕上げにたっぷりの三つ葉と、ひし形に切った薄焼き玉子をひとつかみ。本当は小口切りにしたなるとも彩に添えるのだけど、原料に不安のある魚肉練り製品は今年も割愛です。
このお雑煮の香りがお正月。ああまた新しい一年が始まるのです。
…でも何か足りない。
小さい頃に食べていたお雑煮とはちょっと違う。
毎年心の片隅で思っていたのだけど、今年ふいにそれが分かりました。
それは、祝箸。
元旦の朝、父が祝箸の袋に家族それぞれに名前を筆ペンで書いてくれて、お正月の間はその祝箸で過ごすのが慣わしだったのでした。
対になったお箸の一本一本にも、家族それぞれに目印を記して。
祝箸からの新しい木の香りで頂くお雑煮が、幼い頃のお雑煮。
祝箸が普通のお箸に戻って、朝ごはんにパンが出てくると、それでお正月はおしまい。ああそうだったなあと思い出しながら、今年もやっぱり祝箸は無かったのだけれど。
さあ、今年も良い年でありますように。
新しい年に、たくさんの希望がありますように。
さなえ
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