2013年10月9日水曜日

野良かぼちゃと、グリーントマト

朝の台所に、遠くを走る列車の音がかすかに届くようになると、もう冬は間近。
毎朝同じ時間に台所に立つのに、夏には決して聞こえることのない列車の音。山から冷気が下りてくるような季節になると、乾いた空気に乗ってガタタン、ガタン、ガタタン、ガタン…と冬の始まりを教えてくれる。

澄みわたった星空の美しかった次の日、今年も初霜がやってきた。
畑の中でいちばん霜に弱いのは、大きく葉を伸ばしたカボチャたち。クルミの木によじ登り、松の幼木にからみつき、トマトのコーナーにまで進出しようという勢いだったやんちゃな「野良かぼちゃ」は、全ての葉っぱが真っ黒になり、静かに終わっていった。

生ゴミから出てきた元気なカボチャの芽は、畑の中のものはみんな抜かれてしまうけれど、運良く堆肥コーナーで目覚めた一株だけは、こうして霜の降りる時期まで頑張った。

草むらをかきわけるように、蔓をたどりながらカボチャの実を集めてみると、あらびっくり、こんなにたくさん。
いちばん最初に、この野良カボチャの苗を発見した次男は大得意!


まだ未熟なままに収穫されてしまったものも混じっているけれど、少し寝かせてから頂いてみることにしようかな。
雪化粧、夢味、ロロン、バターナッツ、最近のカボチャについているようなステキな名前は無くて、ただの雑種というべき我が家のカボチャ。はてさて味はいかに…。


カボチャと同じように霜にはうんと弱いのが、トマトたち。
霜が降りた後の畑では、赤くならないままに終わってしまったグリーンの小さなトマトたちが、枯れた苗にしがみついてかわいそうな姿になっている。いつもならそのままにしておかれるトマトたちだけど、今年は全部を収穫してみた。

グリーンのミニトマト、少し赤くなりかけたオレンジ色のミニトマト、幸運にも赤く熟れたミニトマト、大きなボウルに山盛りいっぱい。

15年前、お腹に長男がいた頃、母と二人で観に行った映画『フライドグリーントマト』に出ていたようなトマトのフライを食べてみたい!緑色のトマトを見ながらそう思い、収穫した日に「フライドグリーン(ミニ)トマト」を作ってみた。
ころんころんとかわいらしいフライは、見た目はうずらの卵のフライみたいだけど、びっくりの美味しさ。でもたぶん、中身がグリーンのミニトマトだってことは、言わなきゃ分からない。

残りのトマトはみんなピクルスに。
リンゴ酢とお水、たっぷりのきび砂糖、お塩、それから広島の叔母から送られてきた美味しい生のローリエと、畑の赤唐辛子。ウイキョウとペッパーも忘れず入れて、瓶にたっぷり詰めたトマトのピクルス。


トマトだけなのに、思いがけずカラフルに美しく仕上がったピクルスたち。
畑仕舞いの日が少しずつ近づいて、少しずつ冬の楽しみが増えていきます。

それにしても、保存食を入れている冷蔵庫の下段は、既に蕗の砂糖漬けや甘酢らっきょう、ショウガの甘酢漬けに占領されていて、さてこれだけの量のピクルスをカビさせないように保存するにはどうしたらいいかしら。
瓶を眺めながら思案中・・・


さなえ
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