2008年12月18日木曜日

産まないニワトリ

12月も後半だというのに、雪のないにどむの里。現在の積雪、0cm。

何だか年々、雪が積もるのが遅くなっているよね…
昔なら、もうこの時期、何度も雪かき経験してるよね…

昨日も友達とそんな話をしていた。

春夏秋冬と季節が移ろうことは、空気があるのと同様に、嬉しくて幸せなことだと思う。けれど、春らしい春、夏らしい夏、秋らしい秋、そして雪がたっぷりの冬らしい冬が来ることに、安堵しなくてはならない時代なのかとも思う。

今年の屈斜路湖は凍るのか。
それも気になる。


で、それはそうと、我が家のニワトリさん達が、もう2ヶ月以上も卵を産んでいない。
卵を産まないニワトリを13羽も飼っている。

どうして卵を産まなくなってしまったのか、それについてはいろいろと議論があった。
思い当たるのは、餌を変えたこと。

秋までの餌は、庭で食べる小さな虫や、畑のくず野菜の他は、何と言っても配合飼料中心だった。
しかし配合飼料はなるべくやりたくない。人間の食べる食品でさえ、こんなに偽装がまかり通る世の中、ニワトリの餌の安全性など、企業にとってはどうでもいいことに違いない。輸入された農薬たっぷりのトウモロコシが主体であることは間違いないし、その他に何が入っているのかよく分からないのも不安。

そして、配合は高い。
一袋の値段は、昔は1000円を切っていたが、今は1700円近い。それが、たった10日で無くなってしまう。

そんなことがあって、トウモロコシの実、そして芯や皮、胡桃の殻など、近所でまかなえる材料を、新たに購入した粉砕機にかけて与えることにしたのだ。
でもって、自家製飼料に替えてしばらくして・・・ 卵を産まなくなった。

最初は一時的なストレスと思い、しばらく様子を見ることにした。
売るほどあった卵はみるみるうちに少なくなり、あっという間に我が家は卵不足に陥った。
卵なし生活で、ひと月過ぎた。

でもやっぱり卵は必要だ。
子どもの好きなホットケーキも作りたいし、搾りたての牛乳と一緒にジャガイモのキッシュも焼きたい。

で、卵を買うことにした。

でも卵を買うたびに罪悪感がある。

それで、いろいろ考えたけど、ニワトリ達は品種改良されたF1種だから、配合を与えないと卵を産まないのかもしれない、という結論に至った。結局は、今いるニワトリさん達を飼い続けている以上は、卵を買うか、配合飼料を買うかという選択肢なのだ。

それなら、配合飼料を買おうと思った。

良い決断とは思っていないけど、当面の卵不足を回避するために、やむをえないと思った。
それに、スーパーで買う卵だって、相当量の配合を与えて、暗い鶏舎にとじこめられて、機械のように卵を産み続けるニワトリさん達の涙の結晶なのだ。
その卵を買うことを思えば、マツダ豆腐店のおからをMIXした我が家のオリジナル配合飼料の方が断然いい。
そして、春になったら、F1じゃない品種のニワトリを探そう。

うんうん。

そういうわけで、今は毎日、オリジナル配合飼料を与えている。

が!
産まない。
寒さが続き、産卵率が低下してくる時期でもあるけど、それにしても産まない。

でも考えてみれば、雄がいてもいなくても、せっせせっせと毎日決まって一人一個、じゃなかった、一羽一個の卵を産み続けるなんて、自然界の常識から考えればおかしいことじゃない?
だけど、我が家のニワトリはF1。
卵を産むのが仕事。

なんで産まないんだろう。

ヒマになったら、卵を持って遊びにいらっしゃい。とびっきり美味しいカステラの作り方を教えてあげるから。
近所で、ストローベイルハウスを建てているステキな一家から招待されているのだけど…
卵が無いから行けないでいる。

さなえ
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2008年11月29日土曜日

越年準備

0811281 寒さが厳しくなり始める11月。
本州からやってきた友人を地元のスーパーに連れて行くと、漬物コーナーの充実ぶりに皆、目を見張る。

入り口を入るとすぐ、漬物桶がある。4斗樽、3斗樽、2斗樽…。漬物石がある。漬物コーナーがあり、塩だの味噌だの粕だの麹だの唐辛子だのが並び、野菜コーナーは漬物用にばかでかいキャベツやら白菜やらが何個もセットになって売っている。泥つきのニンジンや大根があり、ニンニクや生姜でさえも大袋にぎゅうぎゅう入って売られている。
そして、身欠きニシン。一体、ニシンと漬け物に何の関係があるというのか。



最初の頃は私も、この時期になると出現する漬け物コーナーに、ただただ圧倒され、びっくりしていたものだ。一体どのようにしてこの大量の野菜を漬けるのか、まったく見当がつかなかった。
それに大体、漬け物自体が好きじゃなかったし、まして魚が入った漬け物など、想像もつかなかった。

それが今やどうだ。すっかり漬け物病に罹っている。

0811282 このあたりの人は、冬前の一連の漬け物作業を、越年準備(おつねんじゅんび)と呼ぶ。顔をあわせると「もう漬け物、漬けたかい?」と聞かれる。
それは、長く厳しい冬を、たくわえた野菜で乗り切るための知恵の結晶だ。
塩で漬けたもの、味噌で漬けたもの、醤油で漬けたもの、粕で漬けたもの、麹で漬けたもの、唐辛子で漬けたもの、さまざまな味の漬け物を、保存のための室(むろ)にぎっしりと詰め込み、ようやく安心して冬を迎えるのだ。

私の11月は、ニシン漬けと飯寿司(いずし)作り。

ニシン漬けは、一口大に切った皮付きの大根・人参・キャベツ・身欠きニシン(米のとぎ汁に2晩ほど浸け、うろこを取り、食べよく切る)と、千切りにしたショウガ、それに麹を樽に入れて、塩を振って、重石をする。10日ほどで食べられるけれど、時間が経つにつれて、ニシンの旨みが大根に染み込んであめ色になり、どんどん美味しくなる。味の変化を楽しむのも、ニシン漬けの醍醐味。

0811283_2 飯寿司は、塩をした魚を、加熱せずに野菜・麹と漬け込む馴れ寿司の一種だが、これほど種類豊富な漬け物も珍しい。魚にしても、いちばんスタンダードなのは鮭だが、ハタハタあり、タコあり、ウグイあり、何でもある。
魚は分厚いのがいい人、薄さにこだわる人、砂糖を入れる人、入れない人、大根がいちょう切りの人、短冊切りの人、本当にさまざまで、飯寿司を漬ける人はそれぞれのこだわりがある。

もちろん私も自分の好きな飯寿司があって、お酢と塩だけで漬けるのがこだわり。で、お酢は5倍濃縮の穀物酢で、野菜はいちょう切り、キャベツも少し入れることと、細切り昆布や柚子を入れながら漬けていくこと、魚は5ミリ厚さでカットして… と言い出したらきりがない。こんな風に、飯寿司を熱く語る人は、重症の「飯寿司病」だそうだ。

年々、私の飯寿司を楽しみにしてくれる人が増え、今年はとうとう桶を増やして、2樽も漬けてしまった。
新巻鮭4本、どでかキャベツを1個、どでか大根を4本、人参を20本、お米を2升、麹を4袋… 何しろ1日仕事だった。


ふ~ぅ!これが終わって、やっと師走・一年の計に心を向けられる気がする今日この頃なのです。

さなえ
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追伸:2006年の初めての飯寿司作りの様子は、「道産子かあちゃんデビューの日」を見てください☆



2008年11月9日日曜日

山ぶどうの手作りビネガー

0811034_2 今朝、にどむの里は雪で真っ白に覆われていた。
今年初めての、雪景色に子ども達は飛び上がって大喜び。
私も、冬支度をせかされているようでちょっぴり焦るけど、何となくウキウキする雪景色☆

秋から冬に季節が移り、しばらく熟成させていた「山葡萄ビネガー」がようやく完成した。
毎年の恒例手作り食品ながら、自然の恵みに左右されるこのビネガー。うまく出来たらとっても嬉しい。

山葡萄の収穫は、秋。
秋がとっぷりと深まって、霜が2回くらい降りた頃、採りにいくのが決まりだ。

0811031 収穫に張り切るのは、何といっても子ども達。
近所のめぼしい場所を、車でゆっくり走りながら山葡萄を探す。今では私よりも見つけるのが早い子ども達。「あった~っ」の声に、車を降りて確認し、たくさん房がついていたら小躍りするほど嬉しい。


今年の収穫では、長男の持参した「手作り高枝切ハサミ」が大活躍した。文房具箱から持ち出したハサミに、拾った小枝を紐でくくりつけ、長~くしたもの。
あとほんのちょっと背が高かったら… そんな悩みを解決するこの高枝切ハサミは、ちょっぴり使いにくいのが難点だけど、おかげで今年もたくさんの山葡萄を頂くことができた。

持ち帰った山葡萄は、一粒ずつ房から外して、大きなボールに集めていく。

0811032 それを、手で根気よく潰していき、砂糖を加えて発酵させる。
プクプクと気泡が出て、ほんのりワインの香りがする頃、ガーゼで汁を絞り、更に発酵させる。

暖かいところに置いておき、発酵が止まったら、底に沈殿したオリと上に溜まった泡をすくいとり、完成だ。

このビネガーは、ベーコン作りやドレッシングに欠かせない。一年中大活躍の、大切な調味料。

ドレッシングは、ニンニクのすりおろし・オリーブオイル・山葡萄ビネガー・塩・コショウをシェイクして作る「ニンニクドレッシング」が、何といっても私のベスト1!


さて、山葡萄ビネガーも出来上がったことだし、私も冬モードに切り替えて、これからしばらくは漬物シーズンが続きます。

さなえ
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2008年10月8日水曜日

とうきびのれん

081008初霜が来てからの、この季節の歩みの早さには、毎年の事ながら驚かされる。

10月は、初めと終わりでは、昼間の時間が75分も違うのだそうだ。北国の季節の移ろいはいつも足早だけれども、特に秋の早さといったら!私が一生懸命走っても、なかなか追いつかない。

予想より早くに霜が来たので、あわてて近所の農家さんのところに顔を出してひとつお願いをしてきた。

この農家さんは、私のお味噌の先生で、ものすごくたくさんの種類の野菜たちを育てている。
この時期のオススメは、「とうきび(=とうもろこし)」。毎年とうきびもぎ取り体験をやっているので、これが秋の楽しみになっている。自分で選んだまるまると太ったとうきびを、採ってすぐに茹でて、粒をはずして、一年分の冷凍コーンを作るのだ。

で、この日のお願いは、とうきびもぎが終わった後の畑で、二番果(下の方についている、小さなとうきび)を分けて頂けないか、というもの。

もぎ取り体験が終わった後のとうきび畑は、まだ実のついている茎を、そのまま畑に鋤きこんでしまう。それは、畑の栄養となって次の年に生かされるのだけど、やっぱりちょっともったいない気もしていた。

我が家のニワトリさん達は、とうきびが大好物。茎も、皮も、芯も、粉砕機にかけてリッパなエサになる。ニワトリさん達のためにも、地場産のとうきびを分けてもらえれば最高だ。

農家の父さんは、初めてのお願いにドキドキの私を前に、「もぎとり体験が終わったら、畑に鋤きこむ前に電話してあげるから、好きなだけ採っていきなさい」と快く同意してくれた。

そして、この前の日曜日、ついに電話がきた。

長靴をはいて、張り切って子ども達も連れて、畑に行く。

とうきびの種類は…
なんと、「黒もちきび」だった。
しかし、我が家のとは違う。圧倒的に太くて、粒がしっかりして、これぞプロの出来栄え。

二番果を分けてもらうつもりで行ったけれど、まだ一番果も相当残っていた。夕方には畑に鋤きこまれてしまう。急がねば…。ありがたく、袋につめて、たくさん頂いてきた。

家に戻り、皮をむき、紐で2本ずつ束ねて吊るしてゆく。
あっという間に夕方になってしまった。
数は…数えていないけれど、すごくたくさん!長い長い、「とうきびのれん」が出来上がった。

秋の幸せ、とうきびのれん。

日を経るごとに、なぜかどんどん色が黒くなっていく。
干しあがったら、粒をはずして、「とうきび粉」を作ろう。
それでパンを焼いたら、黒いパンができるのかな?

楽しみ、楽しみ!

さなえ
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2008年9月25日木曜日

風邪ひきお茶茶

今朝、道東は今年一番の冷え込み。
花壇の朝顔たちは、初霜にやられてしまってかわいそうな姿だけれど、木々の紅葉は確実に進んでいて、日々秋色に、日々美しくなっていく。

冬になる前の、秋になっていくこの季節が、私の一番好きな季節。
空は高くて澄みわたって、星空の美しさといったら、言葉もない。そして紅葉、ヤマブドウ、秋の実り… 嬉しくてぴょんぴょん跳ねてしまいそう。

だけどそれにしても、吐く息が白くて、久々の冷気に身体の芯がなかなか温まらない。
おまけに、くしゃみが止まらなくて、なんだか喉も痛い。ぞくぞく寒気もしてきた。

こんな時に頼りになるのが、「風邪ひきお茶茶」。

ドイツ・マリエン薬局が販売する風邪対策ブレンド・ハーブティーが、この1年ほど、私の強い味方だった。
材料は、ヘラオオバコ・フェンネル・タイム・リンデンフラワー・エルダーフラワー。
オーガニックの厳選した材料を用いたこのハーブティーは、ドイツ薬事法と、EU薬事法EuABの認定規格合格品。

何しろ副作用はないし、子ども達にも安心して飲ませられる。

でも・・・ 身近な材料で作られたお茶を、遠くドイツから航空便で送ってもらうのはどうも私の流儀に反するようで、少し気がひけていた。それに高いしね(70グラムで3980円)。

そこに登場したのが、わっかの”魔女見習い”・ナオちゃん。
彼女が作ってくれたのが、わっかの庭で採れたハーブを使った、わっかブレンドの風邪対策ティー。

タイム・すぎな・カモミール・キャットミント… 全てわっか原産。

タイムの効用は、抗菌・発汗作用に加え、喉の痛みや咳を抑え、タンを除いてくれる。
すぎなは、消化作用を助ける他、いろいろな効果がある万能薬だけれど、何しろどこでも採れるのが魅力。つくしの生えるところなら、どこでも。
カモミールも万能薬。疲労回復や鎮静、殺菌、抗炎症にも効果がある上、甘い香りがステキ。

キャットミントは、発汗作用に優れ、風邪のひき始めに効果的。

080925井戸の水を沸かして、ポットの茶葉に注ぎ、しばし待つ。
コップに入れると、ステキな金色。香りも素晴らしい。
十勝の友人宅のハチが作ってくれたクローバーはちみつをたっぷり入れて飲んでみた。

美味しい!!
マリエン薬局のハーブティーにすごく似ているけれど、もっと飲みやすい。
ぽかぽかと身体が温まり、みるみるうちに元気になった(気がする)。

身近な原料で、カンタンに作れるハーブティー。

あぁ、今年の冬もこれで安泰だなぁ…
秋の夜長に、新しい「風邪ひきお茶茶」を飲みながら、しみじみと安心した。

さなえ
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2008年9月9日火曜日

秋色の小瓶

北の大地に移り住んだ最初の年に住んでいた、古い私たちのお家には、トイレもお風呂もなかった。
あまりにも古くて楽しいこのお家のことは、また今度ゆっくり書くことにして… 
この家では、秋になるとどこからともなく、「ゴトッゴトッ」 と音が聞こえてくる。最初の頃は音の主が分からず、音がするたび、きょろきょろしていたものだ。

数日経って、音の正体が判明した。
道路向かいにある木から、熟れた実が落ちて、その実が薪小屋の屋根に当たって、ゴトッゴトッと音がしていたのだった。

そばに寄って拾ってみると、甘酸っぱい美味しそうな香りがする。
実の名前を知らないのがやや恐ろしかったけれど、食べてみるととても美味しいので、いくつも拾ってはお腹におさめた。

近所のじっちゃんに聞くと、この甘い実は「すもも」だとのこと。
名前が分かったらもう安心。
それ以降、すもも拾いは秋のレギュラー行事になった。

しかし秋の実は、「成り年」が隔年ごとにくるものが多い。すももも例外ではなく、美味しいすももをたっぷり拾った次の年は、ほとんど収穫できない。

さて、今年はすももの成り年。
先日、子ども達を誘ってすもも採りに行って来た。今年のすももはいつもより成りが早く、何箇所か巡った「すももポイント」は、いずれもやや遅く、既にかなりの実が下に落ちていたけれど、それでもビニール袋にいっぱいのすももを持って帰ることができた。

袋いっぱいのすももたち。
汚れを落としてから、種を取り、ゆっくりと火にかけてジャムを煮る。
コトコト、コトコト、キッチンから漂う甘い香りは、秋の匂い。

080909熟したすももは、木によって黄色い実と赤い実があるけれど、今年我が家にやってきたのは、全て赤い実。
すると、出来上がったジャムは、これまでで一番きれいな、透き通ったルビー色!

さてさてこのジャムは、そば粉のパンケーキにつけてもいいけれど、冬になって鹿肉が来る事があれば、このジャムをたっぷり使って、甘いシチューを作りましょう。
鶏さん達の卵をたっぷり使ったカスタードクリームと合わせて、パイにしてもいいかな。


今日は、美しい秋色の小瓶ができあがった嬉しい一日。

なかなかブログを更新できずにもどかしかった8月が終わり、書きたいことがたくさんの、さなえでした。

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2008年7月29日火曜日

ステキな宇宙船カヌーでGO 然別湖 

080712_2 心地いい北の大地の水辺でキャンプをしながら、毎回お迎えするゲストの方の野外講演会を開く… そして皆でカヌーに乗ったり、料理をしたり、焚き火を囲んだりしながらひとときを一緒に過ごしましょ!
そんな企画の「宇宙船カヌーでGO」

第2回目のカヌー号は、十勝の山の上、天空の湖で開催。

広大な十勝らしい風景の畑をいくつも越えて、たどりついた別天地は、然別湖(しかりべつこ)。地上とは別世界の森の中。

さんさんと太陽が照りつける山の上の湖は、寒さ対策ばっちりの私にはちょっぴり暑すぎたけれど、とにかくステキなところ!
このステキな湖でお迎えしたゲストは、日本のパーマカルチャー第一人者の設楽清和さん。

山の上の生活は、設楽さんのパーマカルチャー講座を中心に、カヌー・森歩き・食事作りをまじえながらの2日間だった。

さて、皆初めて聞くパーマカルチャー講座。これがとても面白かった。
1日目の夜に、焚き火を囲みながら聞いたお話は、森のこと。
パーマカルチャーの究極の目標とは、世界中を森にする事なんですって!

森の中には循環があります。

森の木々は、たとえ雨が降らなくとも、それを全く気にすることはない。
それは、朝露を樹幹でとらえ、幹を潤し、また朝露を生むという循環があるからですね。

地上に落ちた雨水が、1メートル地下に浸透するまでに要する時間は、なんと1年です。

水の速度は、ゆっくりとして絶え間ない。
その水は、長い年月をかけて、湖になり、川になり、海になり、雲になり、雨になり、またゆっくりと地下に還っていく。

今の都市生活には、そんな循環がありませんね。
物事は常に一方通行で・・・
例えば水洗トイレ。

都市のトイレでは、じゃーっと流された排泄物は、その後どうなるでしょうか。

一箇所に集められ、乾燥した上で、残された固形分は焼却処分になるのですよ。
ここには何の循環もないんです。



そんな循環の話が特に心に残っている。

私たちが毎日飲んでいたわっかの井戸水は、地下76メートルから自噴したもの。
つまり、76年前の水。フシギで、ありがたくて、びっくりだった。


0807124 さてさて、意外にも自己紹介好きの設楽さんの音頭で、楽しい焚き火タイムの夜が過ぎ・・・
迎えた翌朝もすばらしい天気。
静かな朝の湖畔は、ガイド・ナオの「森歩き・ツアー」からスタートした。

精霊が棲むというシカリベツの朝の森は、朝露がキラキラしていて、厳かな雰囲気が漂っていた。


その後、カヌーで湖へ。 湖の精霊たちにもご挨拶。

太陽がまぶしく上ってきたところで、今度は草の上で車座になって、パーマカルチャー・ワークショップ。



さて、皆さん、パーマカルチャーというのは、実は「農法」のことだと勘違いされている方も多いのですが、そうではありません。
自然農法、有機農法、○○農法と、とにかくさまざまな農法がありますが、その中の一つとして「パーマカルチャー」があるわけではないんです。

では何かというと、パーマカルチャーというのは、「デザイン」なんです。

デザインと言ってもいろいろなものがありますが、持続可能というテーマにおいて、生活をデザインする…空間をデザインする…それがパーマカルチャーなんです。
これから皆さんには、この「デザイン」を実際にやってもらいたいと思います。

まず、皆さんの考える北海道の「資源」とは何でしょうか。



そんなところから、ワークショップは始まった。

資源… 資源…

何だろう。

一人3つずつ考えて、付箋に書いてボードに貼っていく。

海 森 風 太陽 広い大地 などなど。。
中には自分の名前を書いている人もいた!(ステキ!)

0807122 資源を見つめなおしたところで、6つほどのグループに分かれ、設楽さんより各グループごとに2ヘクタール(6000坪)の土地が配給された。
…もちろんほんとに配給されたわけではなく、想像の話ですが…

ここに2ヘクタールの土地があるとして、あなたなら、どんな生活のデザインを描きますか?という課題。

各グループごとに、考える時間が30分。
そして、模造紙にまとめたものを、発表しあう。

課題と模造紙と発表と… なんだか堅苦しいようだけど、実際には各グループごとの個性的なデザインがとても面白く、イラストの「人面ヤギ」に質問が集中したりと、なかなかに楽しい発表タイム。

麻畑があったり、蚕を飼っていたり、果樹園があったり、湖のそばだったりと、皆の夢がいっぱいつまったステキな集落がたくさん生まれた。

ワークショップを通じて、私たちも北の大地の魅力に改めて気付かせてもらった。

設楽さんの言葉が心に響く。

パーマカルチャーというのは、ぽん、と置かれた新しい土地ですぐに出来るようなものではないんです。
その土地を愛し、ここに住みたいと真に願った者だけが、創りあげることの出来るデザインなんです。


なるほどなぁと思う。

小さなことから、足元から、少しずつ、進めることができることって、たくさんありそう。
暗い話題ばかりの未来に、一条の光が差し込んだような、そんなワークショップだった。

遠くから来て下さった設楽さんに感謝。
そして、遠くから参加してくださった皆さんにも感謝。
それから、わっかスタッフにも感謝。
みんな、ほんとにありがとーー!


最後のおまけ・
ここだけの話ですが、今回一番人気は、設楽さんによる「手相」診断。
生まれて初めて手相を見てもらった私は、とにかくビックリ!すごーーい!皆の手相診断を聞くのもめっちゃ面白かった☆

最後にもう一枚・
今回、飛び入り参加のゲスト・平和の火。
昨年、屈斜路湖まで多くの人の手で列島リレーされたこの火が、今年もたくさんの人の手を渡って、さまざまなドラマ・出会いを生みながら、ちょうどこの日に然別湖へ到着した。
ステキなご縁にも、感謝!

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さなえ
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2008年7月16日水曜日

080715 「蕗を採るんだったら6月20日がいいの。それより前だと柔らかすぎてダメだし、6月末になったらもう固くてやっぱりだめなンだ。茎が青々としてて、根元を刈ったらさーっと水が出てくるようなのがいい蕗なンだ」

そう、地元のばーちゃんに教えてもらっていたけれど、最近はとんと蕗採りからご無沙汰の私。
理由は美味しい青蕗が少なくなっていることと、6月20日が何だか忙しい日に当たってしまう事が多かったこと、などなど…。

茎の青い、水が滴るような「いい蕗」は、きれいな川の側に群生している。
道路脇にたくさん生えている大きな蕗は、「おかぶき」とか「赤蕗」とか呼ばれていて、食べられない事は無いけれど、虫が食っていることが多く、あまりよろしくない。

川の側の青い蕗は、大きいものは背丈近くまであり、すらりと美しく、見るからに美味しそう。
でも以前よく採りに行っていた川のほとりの蕗は、乱獲が進んで、みんな「赤蕗」になってしまった。
今度採りに行く時には、新しい群生地を探さなくてはならない。そんなこともあって、ここ何年も蕗採りから遠ざかっていた。

しかし、今年は何としても蕗を採りたい!

というのは、「アンゼリカ」を作りたかったからだ。
アンゼリカというのは、蕗を砂糖で甘く煮詰めて、グラニュー糖をまぶした蕗菓子のこと。
これを細かく切ってパウンドケーキに入れたら美味しいだろうなぁ!

そう思いながらも、今年もまた日々の忙しさにくじけて、なかなか蕗採りに行けずにいた。

蕗採りにいきたぁ~い!と言いながら、6月20日をすっかり過ぎたカレンダーを眺めつつ諦めモードになっていたら…
魚釣りに行ったスタッフが、ついでに蕗をお土産に採ってきてくれた!
ばんざい!

0807153 早速アンゼリカを作ってみた。
ことこと煮詰めて、蕗の香りがキッチンいっぱい。
ことこと煮詰めて、驚くほど細くなってしまった蕗をバットにあげて、グラニュー糖をまぶすと、アンゼリカの完成。

初めての自家製アンゼリカは、口に含むと野生の蕗の香りがいっぱいに広がって、もうちょっと…あとちょっとだけ…と止まらなくなってしまった。

さてさて、これで焼くパウンドケーキやいかに。

今からワクワクの私です。

さなえ
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2008年6月27日金曜日

ステキな宇宙船カヌーでGO 支笏湖

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屈斜路湖から車で8時間。深い森のエントランスを抜けると、青空の支笏湖が広がっていた。


ステキな宇宙船、カヌーでGO!


ということで、はるばると支笏湖まで、わっかスタッフも総出でのお出かけ。

何しろ、青空。


いくら天気予報が雨だと言っても、全員が晴れると信じて疑わなかった。


だから、青空。




風も清清しく、どこまでも心地よい水辺のキャンプサイト。


砂浜の風景は、屈斜路湖の和琴半島に何だかそっくりで、初めて訪れる場所なのに、旧知のようなフシギな感覚…。







開会式の後、中渓宏一さんの「地球木族 ~支笏湖の森に木を植えよう~」が始まった。


支笏湖の周辺に広がる森は、数年前の台風で木が倒れる被害が何箇所にも出た。その場所に植樹をして、森をよみがえらせる活動をしている方たちがいる。


今回はそんな方達のご協力もあり、支笏湖の森へ向かう。







・・・しかし、植樹場所にはなかなか着かなかった。







同じような風景の森の中を、走ること1時間。ようやく辿りついた植樹ポイントへ、かわいらしい苗たちと共に降り立つ。とりどりの広葉樹の苗は全部で30本。丁寧に1本ずつ皆で大きくなぁれと声をかけながら大地に植えた。









0806272_4 森の中を1時間走り、再び湖畔に戻った。


夕食作りは皆で。





いつもは「ゲスト」と「ガイド」がはっきりと区別されているツアーばかりのわっかメンバーにとって、ちょっぴり難しい「皆で作る」作業。
でも楽しい!皆が喜んで参加してくれていることが、嬉しい!




0806274_2 食事作りに大活躍してくれたのが、薪ストーブ&UFO釜。
宇宙船カヌーGOだから、UFO釜。3升飯も何のその。
小さなUFOは、35人前のご飯を炊き上げる、力強い宇宙船だった。


夕餉の後は、星空の下で火を囲みながらの講演会。
今回のゲスト、『半農半Xという生き方』の著者・塩見直紀さんによる講演&X探しのワーク。

静かな空間でのステキな講演会は、静かに心に沁みいるステキな時間。いつもの日常に帰っても、いつでも思い出せる大切な時間となった。

講演会の後は、席を焚き火のそばに移して、みんなの話は夜更けまで続いていた。


0806273_2 迎えた翌朝は、快晴!
思い思いのねじりこパンを焚き火であぶる朝食。
太いの、短いの、長いの、細いの。







0806277_2 お口いっぱいにパンをほおばる子ども達。

目の前には、澄んだ青空を写す気持ちいい湖面。



そして、カヌーの時間。
カヌーは宇宙船。
小さいけれど、水の宇宙を体感できるフシギな乗り物。

ふわふわと水に浮く心地よさが、陸で見ている私にも伝わってくる。
支笏湖の雰囲気は、屈斜路湖に似ているけれど、やっぱり違う。
どこが違うかと言うと、たぶん青さが違う。
深い「支笏ブルー」が目にも脳にも焼きついた。

そんな穏やかでのんびりした時間は、遠くの山に雲がかかるまで、続いていた。


閉会式では、思いがけず参加者から感謝の言葉を頂き、嬉しい笑顔のわっかメンバー。
笑顔をたくさん集めて、最後に皆でぱちり。


0806276




























そして、私たちは8時間の道のりを経て、釧路川のほとりに戻ってきた。




長かったけど、あっという間の2日間。


みんな、ありがとーーー!




さなえ






★中渓さんのブログ 6/26エントリー






2008年6月10日火曜日

畑いじりの日々

080609 天気のいい日が続いている。朝には晴れて昼には蒸し暑く、午後になると夕立。夏のような日がこれだけ続くと、8月には紅葉が美しいのではないかとふと不安がよぎる。。。
それはともかく。春耕の時期、天気がいいのは嬉しいこと。この一週間は畑との対話週間だった。

まずは豆たちの植付け。今年は、パンダ菜豆・貝豆・白鶴の子大豆・早穫れ枝豆・えんれい大豆の5種の豆を植えてみた。


畝を切るのも、カンタンそうに見えて実はなかなか難しい。平らな地面にまっすぐな線を引くのだから、白い紙に定規を使わずに線を書くのと一緒。曲がらないように慎重に、横に置いた棒に平行になるように、鍬を使って畝を切っていく。

それから楽しみな初トウモロコシ。黒もちトウモロコシ、黄もちトウモロコシ、八列とうきび、3種のとうもろこしを少しずつ。幼い次男坊も、大好物のトウモロコシが成長していくのが嬉しく、「こうもろち…大きくなーーれ!」と応援の毎日。
それと、もう一つ楽しみが、まさかりカボチャ。まさかりでなければ割れないほど、固いこの品種は、開拓当時からの在来種。やんちゃなカボチャ達は、畑に入れてもらえず、少し離れた日当たりのいい草地に専用のスペースをもらった。

0806092_2 畑に植わっているその他の野菜達は、キャベツ、トマト2種、ナス、葱、ニラ、大根、サラダ菜、ほうれん草などなど。

そして敷地の一番奥にある通称「カレー畑」。
カレーだから、植わっているのは玉ねぎ・人参・じゃがいも。
大量生産するべく、広いスペースをもらった。全部育ったらかなりの量だけれど… どうかな?無事に育つか、ドキドキ!

畑をいじりながら、やっぱりついつい考える。
このまま石油が高騰したら、きっと食糧難の時代が来るだろう。そうなったらどうしよう…って。
畑に植える種も、なかなか手に入らなくなるのかな。自家採種できるようにするためには、どうしたらいいのかな。1年間過ごすための野菜ってどのくらいの量かしら。
そんなことを、玉ねぎの苗を植えながら考えていたら、一緒に畑作業をしていたガイドのナオが、「あ、にわとこ。この芽が美味しいんですよ~」と言った。

どれどれと見にいく。
ほんとに、あっちにもこっちにもにわとこ。
にわとこの芽が食べられるなんて、今まで知らなかったぞ。

そうやって見ていくと、食べられる草や山菜がいっぱいだ。
敷地の中だけでも相当にある。
これも食べられる、これも食べられる、これも… とナオを先生にたくさん教えてもらった。

食べられる野草・その食べ方・その効能・それから野菜の育て方・増やし方… 少しずつ身についていく生活の知恵は、一生の宝物。落としたり無くしたりする心配の無い宝物。人に分けてあげても全然減らない宝物。
すごいな!

今出来ることは、少しずつ楽しみながら、宝物を増やすこと…かな。
というわけで、今週末は、半農半Xの講演会です。
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さなえ
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2008年5月25日日曜日

たらし団子

春の心地いい風が吹いているのに、このところ、何かと忙しい日を送っていた。

理由の一つは、ごくごく少人数で始めた「郷土料理の聞き書き」。
埋もれてしまっている郷土の歴史を見直そうという活動で、弟子屈町の食の原点を、聞き書きから見つめるという壮大な計画。

080525 計画は壮大だけれど、いかんせんまだ仲間も少ないし、仕事もあるしで、動きはスローだ。
ということで、まずは手近な「茶飲み友達」のばあちゃん達が、当座の聞き書きのターゲットになっている。
前後の打ち合わせ含め、かなりの時間がかかってしまうのだけれど、いやいやこれがとっても面白い!

先日は、屈斜路湖を見下ろす高台のばあちゃんちにお邪魔して、たらし団子をご馳走になってきた。

昔はね、一日の始まりは水汲みから始まってね、1日3回ね、数キロ先の井戸のある家まで、牛乳缶を3つ、リヤカーで引っ張って水をもらいにいってね、それを炊事、洗濯に使って、いやいや大変だった。
小姑だけで6人もいる大家族だったからね、ソバを挽くったら1回に3升から4升だし、芋やカボチャを炊くったら大鍋に2つ炊いても1日もたんかった。家の畑は何でも自給でね、ソバやら麦やら豆やら野菜やら、何でも作ったよ。

ばあちゃんのお話を聞きながら、昔のご馳走だったという「たらし団子」を頂いた。
でんぷんと煮豆で作る団子が、たらし団子。
甘い砂糖が入っているから、たまにしか作れないご馳走の団子。

0805252_2 作り方はいたってカンタンで、でんぷん(片栗粉)を飯椀に2杯ほど、砂糖を湯のみ1杯、煮豆(金時や白花などを甘く炊いたもの)をお玉に2~3杯、塩を少々ボールに入れて、水で軽く全体を湿らせる。そこへ熱湯を注ぎいれ、よく練る。それを、お玉でフライパンにすくって入れ、両面よく焼く。

焼きあがると外はカリッとして、中は透明でもっちもち、おやつにもお昼ご飯にもなる、昔風・ファストフード。

でんぷん=片栗粉をこんな風にお団子にするなんて、北海道以外の人には???な食べ物かもしれないけれど、これがなかなかシンプルでくせになる美味しさ。

昔のお話をたくさん聞かせてもらって、美味しい料理をご馳走になって、ばあちゃん達の優しさに触れて、私自身の収穫も多い聞き書き活動。
快く送り出してくれるスタッフにも感謝です。

さなえ
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2008年5月9日金曜日

ギョウジャニンニク

080509 季節はあっという間にめぐり、春から夏へと変わった・・・ん?そんなはずないっしょ。でも先日はそう言いたくなるほど、暑い日だった。
しかし!今日は雪が降っている。道東につきものの春の雪。いつもの年より2週間も早く咲き始めた桜たちも、きっと「失敗した…」と思っているに違いない。

春といえば山菜。
山菜の王様といえばギョウジャニンニク。
ニラと葱とニンニクを足したような強烈な匂いのこの山菜は、焼いてよし、煮てよし、揚げてよし、餃子に入れてよし、とにかくいくらあっても嬉しい春の味。
何かと忙しくってついつい時期を逃してしまう山菜も多いけれど、ギョウジャニンニクだけは外せない。

ぽかぽか陽気の先週、近所を散歩しながら子ども達とギョウジャニンニクを採ってきた。
最近見つけたばかりの「ギョウジャ畑」。ナイフを持たせてもらった長男は嬉しくて大喜び。小さな次男は、自分もナイフを持ちたくて半べそ。静かな原野はひととき、子ども達の声で賑やかだった。

山菜にも採り方のルールがあって、やっぱり基本は採りすぎないこと。
アイヌの人たちは何代も採り続けられるよう、決して根絶やしにしなかった。
そんな採り方の基本も子ども達に教えてあげなくちゃ!そう思っていたけれど… どの群落も細いものの方が多かったから、子ども達も自然とそんな細いものには手を出さず、教える機会には恵まれなかった。(残念)


0805092 さてさて楽しみの夕食。
あまり多くはない収穫を皆で楽しめるよう、初めて「ギョウジャニンニク天ぷら」にしてみた。越冬したほくほくのジャガイモと人参も一緒に…。それとやっぱり食べたい「バター炒め」。生のままのギョウジャニンニクを、バターで炒めて塩コショウ。炒めてちょびっとになってしまったけれど、大事に皆で一口ずつ。皆で採ってきた春の味なんだから、そりゃ嬉しい嬉しい!

駆け足の春。
そろそろ平地のギョウジャニンニクは葉っぱが開いて大きくなってしまった。
山はまだあるらしい。
あと何回採りに行けるか、カレンダーとにらめっこ。

ギョウジャニンニクの保存は冷凍に限ると思っていたけれど、乾燥にする方法もあるのだと、地元のばーちゃんに教わった。花が咲くくらい育った茎のしっかりしたギョウジャニンニクを、刻んで天日で乾燥させると何年も持つのだそう。

やってみたい…
でもその前に採りに行かなくちゃ…

さなえ
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2008年4月29日火曜日

家畜祭

日曜日、地区の会館で「家畜祭」があった。
お世話になっている家畜への感謝と、死んだ家畜達の供養をし、たまには皆で集まって美味しいご馳走でも食べましょう、という行事だ。
お祭りといっても派手なものではなく、神主さんの供養とその後の宴会というシンプルなものではあるが、年頭の総会を除けば1年に一度しかない行事で、集落内といえども日頃は顔を合わせることの少ない人にも会うことができる、貴重な機会になっている。

ここ札友内は、弟子屈町の中で最も小さな自治会。この小さな自治会に、この春は嬉しいことがあった。2戸の新規加入世帯があったのだ。全世帯数が15から17へ…小学生の子どもがいる世帯が加入してくれたということもあり、家畜祭はいつもとちょっと違う、ほんわかとした会になった。

田舎であればあるほど、一軒一軒が離れていればいるほど、人と人との距離は近くなるのかなとこの頃よく思う。
何かあれば助け合って暮らしていくのが田舎社会。皆で味噌を作ったり、牛乳や野菜を回しあったり、薪を譲ってもらったり、誰かが亡くなれば皆で協力してお葬式を出す… 都会に住んでいればわずらわしさの象徴のようにも語られる「自治会組織」だけれど、ここには助け合いにの心が詰まっているんだな… と最近強く思う私でした。

あ、そうそう宴もたけなわになってきた頃、自治会長のAさんが頭の体操と称して「珍しい名字の読み方クイズ」を出題。老いも若いもみんな真剣にうーーんと考えこんだが、全然!分からない。次から次と難しい名字が現れ、あーでもない、こーでもないとなかなかに楽しいひとときでした。

どんな問題があったか知りたい方のために、問題の一部抜粋。やってみてください。全部名字です。
1. 「一」
2. 「東西南北」
3. 「四月一日」
4. 「八月一日」
5. 「小鳥遊」

答えは1(にのまえ…二の前だから)、2(くにひろ…東西南北、国が広い)、3(わたぬき…旧暦4/1は衣替えで着物の綿を抜いたところから)、4(ほづみ…同じく旧暦で、稲刈りの始まる頃)、5(たかなし…小鳥が遊ぶ=鷹がいない) ね、全然分からないでしょ?

さなえ
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2008年4月21日月曜日

春のカエルに思う

暖かい日が多くなり、冬将軍もやっとお帰りになられた。
長い間しーーんと静まり返っていた外が、にわかに賑やかで、そのうるささに毎年のことながら驚いてしまう。
空では渡り鳥のオオジシギが、バサバサーッと派手な音を響かせて急降下。木の上にはすずめやカラス、そしてセキレイ達。
池では、冬眠から覚めたエゾアカガエルがグワグワグワグワグワグワ。
オオジシギのバサバサ音も、カエルの大合唱も、昼夜を問わず、うるさい…じゃなくて、賑やか。

0804202 ぽかぽか陽気の池は子ども達の格好の遊び場。カエルをつかまえる元気な声が、畑に居ても耳に入る。
あぁ、今年もカエル達が元気だ…良かったなぁ…

去年、カエルのツボカビ症について特集した番組が友人から送られてきた。ツボカビは恐ろしい病気で、一度野外に広まると根絶は不可能。感染が広まるとカエルは絶滅すると言われている。地球温暖化の影響で、水温が上昇したこともツボカビの繁殖を助け、アメリカやオーストラリアではカエルが激減しているのだそう。

もし春になってもカエルの鳴き声が聞こえてこなかったら…ものすごくショックだろうなぁ…
その時にそんな想像をしたこともあって、今年のカエルの元気な姿が嬉しかったのだ。
季節が普通に巡ってくること、昨日と変わらない今日があること、そんなことにも感謝を覚えるこのごろ。

さまざまな情報が錯綜する中で、自分達の本当に行きたい方向を見つけるっていうことは、大海原に小さな船で漕ぎ出すことに似ているかもしれない。
ステキな生き方のヒントになるような、ステキな企画をたくさんやろう、そんな思いで、今年から「ステキな宇宙船・カヌーでGO」が始まる。

えっ?それはなになに???っていう人にはぜひ「にどむの里」ホームページを見て頂くとして、第一弾では、『半農半Xという生き方』の著者、塩見直紀さんをお迎えして、講演会やらカヌーキャンプやらを開催する予定です。
(
私たちファミリーも会場でお待ちしていますね)

エゾアカガエルの学名は、ラナピリカ。「アカガエルの仲間」を示すラナ(Rana)と、「かわいらしい、美しい」を表すアイヌ語ピリカ(pirika)を合わせたステキな名前。
カエル達の鳴き声が来年も聞こえますように… 美しい地球を未来にも残していけますように…
そんなふうに願いながら、今日もカエルの鳴き声を聞いている。

さなえ
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2008年4月6日日曜日

しぼりたて牛乳

先月の暖かさはどこへやら。
すっかり雪景色に回れ右!の釧路川のほとり。

雪の中、近所の酪農家Aさんが訪ねてこられた。我が家にお越しいただくのは8年ぶりのことで、どうしたことかとビックリしたが、自治会の用事があって立ち寄られたのだった。
寒空の下での立ち話では、牛乳談義に話が及ぶ…

080406 スーパーで売っている牛乳はもう買わないぞ!と決心して以来、我が家では週2回ほど、このAさんのところで牛乳を分けて頂いている。
搾りたての牛乳からは、生クリームも取れるし、バターも作れる。あっさりした自然の味は子ども達にも好評だ。そして乳製品が軒並み高騰する中で、市販品では考えられない格安で分けて頂けるのもとてもありがたい。

「いつも牛乳をありがとうございます。たくさん入れていただいて…」
そう、お礼を言うと、
「いや、余ってるからいいんだ」と言うAさん。
牛乳余りが深刻で、消費しきれない生乳を大量に廃棄した一昨年。そこで減産の策を取った農協だけど、今度は一転、生乳不足に陥った。
「うちも少し減らすかってことになって、ミルクの枠を減らしてもらったんだけど、2月には枠を使い切っちゃってね。それで生乳不足なのに、農協はもう枠を増やせないっていうんだよ。結局2月3月は半値で引き取ってもらったんだ」

なんだかやりきれない話だった。

昔ながらの手作業で、1頭ずつ名前のついた牛たちを丁寧に育てるAさん。設備は入植当時からのものそのままで規模も小さいけれど、弟子屈で一番の質の高い牛乳を生産している。集落内からも一目置かれる存在だ。
帰り際に、
「清潔にはどこよりも気をつけているから、そのままでも飲めるよ。ま、心配なら一度沸かして… これからも飲んでください」
そう言って車に乗り込んだAさん。

北の大地はまだ寒いけれど、温かい人たちがたくさんいる。こんなつながりを、これからも大事にできたらと思う。

さなえ
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2008年3月24日月曜日

長靴の日々

0803232 急ピッチで進む雪どけ。
この時期、わっか前には小さな池がたくさん出現しています。それと言うのも、道路よりちょっぴり下がった敷地内に雪解け水がちょろちょろ(じわじわ)流れ込むからで、道路はきれいに乾燥しているのに、ここはどろんこどろどろ…。子ども達が大喜びで水遊びに興じています(しくしく)。

この時期の必需品は何と言っても長靴!
と、今年は胸を張って言えます。なぜなら道産子生活13年目にして、初めてマイ長靴で迎える雪解けシーズンだから。え~っ今ごろようやく~??と言われそうだけど…そうなんです、実はやっとやっとの長靴デビュー。

080323 ガイドさん達の高級長靴(?)の並ぶ棚に、ちょこんと乗った私の長靴。それはアウトドア用品店ではなく、釧路のジャスコで3900円也で手に入れた長靴。高級長靴の4分の1の価格だけど、昨秋からほぼ毎日の出番にも耐え、厳寒の‐25℃にも耐え、鶏のフンにも耐え、実に頼もしい!泥んこも水たまりも恐るるべからず、そして自分の足にぴったり合ったジャストサイズの長靴、これがあるだけで、こんなにウキウキとするものだと言うことを、私、初めて知ったわけで・・・

種まき・草むしりが待ち遠しい、今日この頃です。

さなえ
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2008年3月13日木曜日

ワラの家

080813 朝、台所でコーヒーを淹れていると、凍った窓の向こうからチーチーチーと鳥の声がした。
冬の間は薄暗かった東向きの窓も、まだ凍ってはいるけれど、陽の光にあふれている。
春が近づいてる…それだけで、何だかウキウキのこの頃の私。

この冬は、いつになく寒かった。お天気はよくて気持ちのいい日が多かったけれど、それにしても寒かった。。。

こんな寒い冬の日を、暖かく過ごす事ができるのは、何と言ってもこの「ワラの家」のおかげ!
わっかの事務所でもあるこの建物は、牧草ワラのブロックを積み重ねて作ったワラの家。今では時々聞く事もあるワラの家…「ストローベイルハウス」だけれど、作り始めた時は、「ワラの家って、三匹の子豚に出てくるやつ~?」と必ず聞かれた。

ワラを圧縮した大きなブロックを、レンガのように積み重ねて壁を作る工法、それがストローベイルハウス。
積み重ねたワラは、むき出しにしておくと雨に当たって腐ってしまうから、土やモルタルや漆喰で周りを覆ってある。
ワラのブロックは、稲藁や麦藁を使うのがオススメだけど、わっかの建物は雨にあたって羊が食べられなくなってしまった牧草を頂いて作ってある。

大きなワラブロックは、厚み45センチ。それにモルタルや漆喰の厚みを加えると、全部で50センチくらい。
これだけ厚みがあると、外気が伝わるのには相当時間がかかる。外が氷点下25℃でも、家の中は+20℃で、暖かさが逃げないのだ。

去年は暖冬で寒さを忘れていたけれど、今年は、あ~暖かいってありがたいなぁ~…ワラってすごいなぁ~…とつくづく実感した冬でした。

さなえ
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2008年3月6日木曜日

お味噌の幸せ

ずっと雪が少なかったのだけれど、ここへ来て猛烈な吹雪がきました。
吹雪はいいのだけれど、おかげで大切な味噌作りの日が一日延びた。前日にきれいに洗って、お湯につけて準備万端になっていた大豆たちが気がかりで、家の中をうろうろする私・・・
でも迎えた翌日は、狂ったように吹き付けていた風がしーーんと止んで、おだやかな美しい快晴の朝!







というわけで、張り切って味噌作りに出かける。


味噌は、近所の農家のかーさん宅をお借りして、味噌仲間が集まっての共同作業。今年は少し人数が少なくて、5軒での味噌作り。



0803061_2 用意した大豆は1俵半、つまり90kg。
味噌作りはカンタンだ。大豆をゆでて、でっかいミンサーでそれを挽き、麹と塩とを混ぜ合わせて樽に詰める。カンタンだけど、重労働だ。だが、かーさんの所には、一度に30kgの大豆が焚ける大きな大きな釜がある。力強いミンサーがあり、挽いた大豆と麹を混ぜ合わせる大きな作業台がある。そして、パワフルな5人の女達がいる。







0803062_4 かーさん達の昔話、料理のこと、作業しながらおしゃべりが止まらない。重労働でもあっという間に時間が過ぎていくんだな~。。。


そんな年に一度の楽しみも、味噌ダネを3斗樽6本に収め、無事に終了。





そして今年は楽しみがもうひとつ。


わっかのすぐ近くで、味噌用に緑大豆を育てている味噌仲間の一人が、茹でて挽いた状態の「大豆のミンチ」をたっぷり分けてくれたんです。





この日の夜は、大豆コロッケ。
大豆のミンチにたっぷりのひじきを合わせたサクサクのコロッケ。


熱々に辛子をたっぷりつけて頂きました。とっても美味しかったですよ~。




まだまだ寒い北の大地・・・でも味噌蔵には味噌がいっぱいで、心もお腹も大満足の1日でした。

さなえ
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2008年2月28日木曜日

初めまして。

080227 北の大地で暮らし始めて、13回目の春を迎えようとしています。




風舞い狂う厳しい冬の日も、うららかな春の日も、太陽まぶしい夏の日も、実り多く澄んだ空の秋の日も、この原野の真ん中で暮らしてきました。




こんな北の大地の美しさや日々の暮らしの楽しみ、温かさが心に沁みる小さな町の人と人とのつながり、そして始まったばかりの「にどむの里」のあれこれを、ここから発信していきたいと思います。


どうぞよろしくお願いしますね。




さなえ