2008年11月29日土曜日

越年準備

0811281 寒さが厳しくなり始める11月。
本州からやってきた友人を地元のスーパーに連れて行くと、漬物コーナーの充実ぶりに皆、目を見張る。

入り口を入るとすぐ、漬物桶がある。4斗樽、3斗樽、2斗樽…。漬物石がある。漬物コーナーがあり、塩だの味噌だの粕だの麹だの唐辛子だのが並び、野菜コーナーは漬物用にばかでかいキャベツやら白菜やらが何個もセットになって売っている。泥つきのニンジンや大根があり、ニンニクや生姜でさえも大袋にぎゅうぎゅう入って売られている。
そして、身欠きニシン。一体、ニシンと漬け物に何の関係があるというのか。



最初の頃は私も、この時期になると出現する漬け物コーナーに、ただただ圧倒され、びっくりしていたものだ。一体どのようにしてこの大量の野菜を漬けるのか、まったく見当がつかなかった。
それに大体、漬け物自体が好きじゃなかったし、まして魚が入った漬け物など、想像もつかなかった。

それが今やどうだ。すっかり漬け物病に罹っている。

0811282 このあたりの人は、冬前の一連の漬け物作業を、越年準備(おつねんじゅんび)と呼ぶ。顔をあわせると「もう漬け物、漬けたかい?」と聞かれる。
それは、長く厳しい冬を、たくわえた野菜で乗り切るための知恵の結晶だ。
塩で漬けたもの、味噌で漬けたもの、醤油で漬けたもの、粕で漬けたもの、麹で漬けたもの、唐辛子で漬けたもの、さまざまな味の漬け物を、保存のための室(むろ)にぎっしりと詰め込み、ようやく安心して冬を迎えるのだ。

私の11月は、ニシン漬けと飯寿司(いずし)作り。

ニシン漬けは、一口大に切った皮付きの大根・人参・キャベツ・身欠きニシン(米のとぎ汁に2晩ほど浸け、うろこを取り、食べよく切る)と、千切りにしたショウガ、それに麹を樽に入れて、塩を振って、重石をする。10日ほどで食べられるけれど、時間が経つにつれて、ニシンの旨みが大根に染み込んであめ色になり、どんどん美味しくなる。味の変化を楽しむのも、ニシン漬けの醍醐味。

0811283_2 飯寿司は、塩をした魚を、加熱せずに野菜・麹と漬け込む馴れ寿司の一種だが、これほど種類豊富な漬け物も珍しい。魚にしても、いちばんスタンダードなのは鮭だが、ハタハタあり、タコあり、ウグイあり、何でもある。
魚は分厚いのがいい人、薄さにこだわる人、砂糖を入れる人、入れない人、大根がいちょう切りの人、短冊切りの人、本当にさまざまで、飯寿司を漬ける人はそれぞれのこだわりがある。

もちろん私も自分の好きな飯寿司があって、お酢と塩だけで漬けるのがこだわり。で、お酢は5倍濃縮の穀物酢で、野菜はいちょう切り、キャベツも少し入れることと、細切り昆布や柚子を入れながら漬けていくこと、魚は5ミリ厚さでカットして… と言い出したらきりがない。こんな風に、飯寿司を熱く語る人は、重症の「飯寿司病」だそうだ。

年々、私の飯寿司を楽しみにしてくれる人が増え、今年はとうとう桶を増やして、2樽も漬けてしまった。
新巻鮭4本、どでかキャベツを1個、どでか大根を4本、人参を20本、お米を2升、麹を4袋… 何しろ1日仕事だった。


ふ~ぅ!これが終わって、やっと師走・一年の計に心を向けられる気がする今日この頃なのです。

さなえ
www.wakka.biz/nidomu/

追伸:2006年の初めての飯寿司作りの様子は、「道産子かあちゃんデビューの日」を見てください☆



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