日曜日、地区の会館で「家畜祭」があった。
お世話になっている家畜への感謝と、死んだ家畜達の供養をし、たまには皆で集まって美味しいご馳走でも食べましょう、という行事だ。
お祭りといっても派手なものではなく、神主さんの供養とその後の宴会というシンプルなものではあるが、年頭の総会を除けば1年に一度しかない行事で、集落内といえども日頃は顔を合わせることの少ない人にも会うことができる、貴重な機会になっている。
ここ札友内は、弟子屈町の中で最も小さな自治会。この小さな自治会に、この春は嬉しいことがあった。2戸の新規加入世帯があったのだ。全世帯数が15から17へ…小学生の子どもがいる世帯が加入してくれたということもあり、家畜祭はいつもとちょっと違う、ほんわかとした会になった。
田舎であればあるほど、一軒一軒が離れていればいるほど、人と人との距離は近くなるのかなとこの頃よく思う。
何かあれば助け合って暮らしていくのが田舎社会。皆で味噌を作ったり、牛乳や野菜を回しあったり、薪を譲ってもらったり、誰かが亡くなれば皆で協力してお葬式を出す… 都会に住んでいればわずらわしさの象徴のようにも語られる「自治会組織」だけれど、ここには助け合いにの心が詰まっているんだな… と最近強く思う私でした。
あ、そうそう宴もたけなわになってきた頃、自治会長のAさんが頭の体操と称して「珍しい名字の読み方クイズ」を出題。老いも若いもみんな真剣にうーーんと考えこんだが、全然!分からない。次から次と難しい名字が現れ、あーでもない、こーでもないとなかなかに楽しいひとときでした。
どんな問題があったか知りたい方のために、問題の一部抜粋。やってみてください。全部名字です。
1. 「一」
2. 「東西南北」
3. 「四月一日」
4. 「八月一日」
5. 「小鳥遊」
答えは1(にのまえ…二の前だから)、2(くにひろ…東西南北、国が広い)、3(わたぬき…旧暦4/1は衣替えで着物の綿を抜いたところから)、4(ほづみ…同じく旧暦で、稲刈りの始まる頃)、5(たかなし…小鳥が遊ぶ=鷹がいない) ね、全然分からないでしょ?
さなえ
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2008年4月29日火曜日
家畜祭
2008年4月21日月曜日
春のカエルに思う
暖かい日が多くなり、冬将軍もやっとお帰りになられた。
長い間しーーんと静まり返っていた外が、にわかに賑やかで、そのうるささに毎年のことながら驚いてしまう。
空では渡り鳥のオオジシギが、バサバサーッと派手な音を響かせて急降下。木の上にはすずめやカラス、そしてセキレイ達。
池では、冬眠から覚めたエゾアカガエルがグワグワグワグワグワグワ。
オオジシギのバサバサ音も、カエルの大合唱も、昼夜を問わず、うるさい…じゃなくて、賑やか。 ぽかぽか陽気の池は子ども達の格好の遊び場。カエルをつかまえる元気な声が、畑に居ても耳に入る。
あぁ、今年もカエル達が元気だ…良かったなぁ…
去年、カエルのツボカビ症について特集した番組が友人から送られてきた。ツボカビは恐ろしい病気で、一度野外に広まると根絶は不可能。感染が広まるとカエルは絶滅すると言われている。地球温暖化の影響で、水温が上昇したこともツボカビの繁殖を助け、アメリカやオーストラリアではカエルが激減しているのだそう。
もし春になってもカエルの鳴き声が聞こえてこなかったら…ものすごくショックだろうなぁ…
その時にそんな想像をしたこともあって、今年のカエルの元気な姿が嬉しかったのだ。
季節が普通に巡ってくること、昨日と変わらない今日があること、そんなことにも感謝を覚えるこのごろ。
さまざまな情報が錯綜する中で、自分達の本当に行きたい方向を見つけるっていうことは、大海原に小さな船で漕ぎ出すことに似ているかもしれない。
ステキな生き方のヒントになるような、ステキな企画をたくさんやろう、そんな思いで、今年から「ステキな宇宙船・カヌーでGO」が始まる。
えっ?それはなになに???っていう人にはぜひ「にどむの里」ホームページを見て頂くとして、第一弾では、『半農半Xという生き方』の著者、塩見直紀さんをお迎えして、講演会やらカヌーキャンプやらを開催する予定です。
(私たちファミリーも会場でお待ちしていますね)
エゾアカガエルの学名は、ラナピリカ。「アカガエルの仲間」を示すラナ(Rana)と、「かわいらしい、美しい」を表すアイヌ語ピリカ(pirika)を合わせたステキな名前。
カエル達の鳴き声が来年も聞こえますように… 美しい地球を未来にも残していけますように…
そんなふうに願いながら、今日もカエルの鳴き声を聞いている。
さなえ
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2008年4月6日日曜日
しぼりたて牛乳
先月の暖かさはどこへやら。
すっかり雪景色に回れ右!の釧路川のほとり。
雪の中、近所の酪農家Aさんが訪ねてこられた。我が家にお越しいただくのは8年ぶりのことで、どうしたことかとビックリしたが、自治会の用事があって立ち寄られたのだった。
寒空の下での立ち話では、牛乳談義に話が及ぶ… スーパーで売っている牛乳はもう買わないぞ!と決心して以来、我が家では週2回ほど、このAさんのところで牛乳を分けて頂いている。
搾りたての牛乳からは、生クリームも取れるし、バターも作れる。あっさりした自然の味は子ども達にも好評だ。そして乳製品が軒並み高騰する中で、市販品では考えられない格安で分けて頂けるのもとてもありがたい。
「いつも牛乳をありがとうございます。たくさん入れていただいて…」
そう、お礼を言うと、
「いや、余ってるからいいんだ」と言うAさん。
牛乳余りが深刻で、消費しきれない生乳を大量に廃棄した一昨年。そこで減産の策を取った農協だけど、今度は一転、生乳不足に陥った。
「うちも少し減らすかってことになって、ミルクの枠を減らしてもらったんだけど、2月には枠を使い切っちゃってね。それで生乳不足なのに、農協はもう枠を増やせないっていうんだよ。結局2月3月は半値で引き取ってもらったんだ」
なんだかやりきれない話だった。
昔ながらの手作業で、1頭ずつ名前のついた牛たちを丁寧に育てるAさん。設備は入植当時からのものそのままで規模も小さいけれど、弟子屈で一番の質の高い牛乳を生産している。集落内からも一目置かれる存在だ。
帰り際に、
「清潔にはどこよりも気をつけているから、そのままでも飲めるよ。ま、心配なら一度沸かして… これからも飲んでください」
そう言って車に乗り込んだAさん。
北の大地はまだ寒いけれど、温かい人たちがたくさんいる。こんなつながりを、これからも大事にできたらと思う。
さなえ
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