2013年11月7日木曜日

「ごちそう」

先月の初め頃、
お隣の標茶町で育てられた牛肉から高濃度のセシウムが検出されたというニュースがありました。
震災以降、食べものの産地や測定データにはとても気をつけていたのだけれど、隣町というのは私にとって衝撃的なニュース。
でもそれはたぶん、この地に放射能が降り注いだということではなく、その牛が食べていたエサに問題があったということなのでしょう。あるいは、そもそも「産地」というものが表示どおりであると信じる方に問題があるのか・・・いずれにしても「信じられる」食材というものはとてもとても少ない、そのことを渋々認めないわけにはいきませんでした。

本当はもっと早くからうすうす気がついてはいたのだけれど、小学生と中学生、食べ盛りの男の子が2人いて、食卓からお肉を撤廃することがなかなか出来ず…。「北海道のものなら大丈夫」、測ってみなくちゃ本当のところは分からないのに、これまでは自分の中で(なんとなく)そう決めて買い物に出かけていたのです。

でも・・・
やっぱりダメだね。

この日から、食卓の中心は豆腐、麩、豆、魚へと移りました。
海はつながっているのだから、魚だってもちろん危ないのだけれど、魚の検査結果は容易に入手することができる。定期的にデータをチェックしながら、魚種と水揚げ港に気をつけていれば被曝はかなり防げる、んじゃないかな。

ふだん、出てくる食事に文句など言ったことのない長男が、
私の「肉無し宣言」には心底ガッカリして、「放射能なんかどうでもいいじゃん!」と叫びました。

「お肉♪お肉♪」とお肉が大~好きだった次男は、
放射能と聞いたとたんにさっと顔色が曇り、「もうお肉食べないようにしよう」と言いました。次男は放射能にとても敏感。

でもさ・・・
週に1回くらいならいいんじゃない?
安全(そう)なものを選んでさ・・・
そんな気持ちが心のどこかにやっぱりあって、安心素材の情報を求めてあれこれ調べてみたのだけれど、調べれば調べるほど、安心なものはどこにも無いというデータだけが積み重なっていきます。

そして出た結論が、これ。
「お肉はごちそう」

ごちそうだから、時々しか食べられない。
ふだんの食事に毎度毎度「ごちそう」は出てこない。


11月2日は次男の8歳のお誕生日。
お誕生日は特別な日だから何でも食べたいものをリクエストしてね、と言ったら、毎年毎年お寿司をリクエストしてきた次男が、初めて「ハンバーグとかから揚げとかが食べたい」と言いました。

だから、今年のお誕生日のご飯はこんな風に。


チーズを忍ばせたハンバーグには、手作りのケチャップをたっぷりかけて、
畑のニンジンのグラッセと、
畑のブロッコリーと海老のニンニクソテー、
塩麹のから揚げと、
ホタテと自家製トマトピクルスのマリネ、
そして、畑のカボチャとニンジン、夏にとったトウモロコシのポタージュスープ。

「ごちそうだ!ごちそうだ!」
みんな大感激。


もちろん、ケーキも作ってね。
(次男のお誕生日の11月初旬は、どこにもイチゴが無い季節。だからいつもデコレーションはこんな感じ…デコレーションがヘタッピなのは相変わらずです)

みんなで食べるから、ごちそう。
特別な日のお料理だから、ごちそう。
畑の野菜たちも、一生懸命育てたものだから、ごちそう。
心をこめて作れば、ごちそう。
そのどれもが正しいのだと思います。

ごちそうは美味しい。

今年の11月2日も、よいお誕生日でした。


北国の厳しい冬はもう目前。寒さを乗り切るために、たまにはお肉を食べることがあるかもしれないけれど、当分我が家の方針はこれでいってみようと思います。

さなえ
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