2013年5月14日火曜日

不自然な食べもの

『モンサントの不自然な食べもの』という映画を、隣町まで観にいった。
映画は2008年公開のものだから、遅ればせながら…ではあるのだけれど、都会からうんと離れたこの地において、ドキュメンタリーの自主上映というのは決して日常的な出来事ではない。隣町ではあったけれど、ぽっかり予定のあいた日でもあり、牧草地帯の間を走り抜けて友人と一緒に観にいったのだ。

農薬、枯葉剤、PCB(ポリ塩化ビフェニール)、牛成長ホルモン、遺伝子組み替え(GM)作物の種などを作る、アメリカの悪名高き多国籍企業、モンサント。
会社の内実がいかに欺瞞に満ちたものであるかに始まり、枯葉剤やPCBの被害、農薬の「安全」性、GM作物を否応なく作らざるをえない人々や、GM作物による在来種の「汚染」の実態まで、モンサントにまつわるさまざまな問題を多面的に描いたドキュメンタリーである。

お豆腐や納豆のパッケージに印刷されたお決まりの「遺伝子組み換えの大豆は使用していません」を見慣れているせいか、遺伝子組み換え作物が日本に入ってきている実感はあまりないのだけれど・・・実態はそうでもない。
何といっても日本は「遺伝子組み換え作物の輸入量が世界一」なのだ。

知らぬ間に大量に輸入された作物が何に形を変えているかというと、お菓子であり、清涼飲料であり、加工食品の原料の原料であり、サラダ油であり…身の回りにあるありとあらゆる食品にひっそりとまぎれている。
もちろん、遺伝子組み換え作物を口にしたところで、それがすぐに何らかの健康被害をもたらすわけではないだろうけれど、買う、という行為を通じて販売企業を応援しているのが消費者なのだから、応援する先は賢明に判断しなくてはと思う。

大量に輸入された「GMなたね」のほとんどが、サラダ油などの食用油に加工されているということを知ってから、我が家の台所には「非遺伝子組替原料使用のなたね油」が置かれるようになった。お菓子や加工食品も、自分で買うということはあまりない。せめて家の台所には安全なものを、家の食卓には子ども達が安心して食べられるものを、と思う。

それにしても。
安心して食べられるもの、というのはこの先どんどん少なくなっていくのだろうなあ。
何しろ自家採種のできる品種は絶滅の危惧に瀕している。反対に、遺伝子組み換え作物の種類はぐんぐん増えているし、残念ながら「いのち」よりも「経済」が優先される今の世にあって、金の亡者たちの欲望は留まることを知らない。

それじゃあ、一体「安全な食べもの」「安心して子ども達が口にできる食べもの」「不自然じゃない食べもの」ってなんだろう、、と改めて友人と考えてしまったのだけれど・・・
買ってきたものは論外、自分で育てたものも種子の安全性を考えると微妙、となると、やっぱりコレ・・・かな。

遺伝子組み換えの行者ニンニクとか、遺伝子組み換えのコゴミ、遺伝子組み換えのヤチブキ、そんなものは100年先にだって出来ているはずがないと思うから。
けれど、山菜の採りかた、食べかた、そして何より山菜のはえる美しい水や山、これらが100年先まで残っているかは、まさに今の私たちにかかっている。

北国の春は山菜天国。
クレソン、ふき、ヨモギ、タラの芽、わらびに三つ葉・・・。
冬を越えて土から顔を出した山菜たちはどれもパワーが強くて、カラダの中にこもっていた毒気も排出してくれるような気がする。

一緒に採りにいって美味しく料理すると、子ども達は喜んで山菜を食べる。
「おいしいね」
「おいしいね」
「また採りにいこうね」

春の遅い今年、
辛夷はまだ。桜はまだ。芽吹きもまだ。タンポポ少し。
だから山菜も、まだまだ楽しめそうです。
さなえ
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