2010年10月11日月曜日

ありがとう、雌阿寒岳

その山は、阿寒の深い森を見守るようにどっしりとそびえている。

いつかは登ってみたいと思っていたのだけれど、近くにいるからといってほいほいと気軽に登れるようなものでもなく、いつかいつかと思っているうちに随分と時間が経ってしまった。

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オンネトーに映る山影も美しい、秋の雌阿寒岳。
10月7日。もう忙しさのピークは越えた10月とは言え、晴天の日を選んで登るということは無理だったので、雌阿寒岳に行く日はこの日と決めて、後はいつもの「晴天予約」でお祈りした。

だから、いいお天気!
澄んだ秋空の日に山に登れるというだけですごく幸せなことなのだけど、もう何年も摩周岳しか登ったことのない私は、山が見えてきただけで緊張して胸がドキドキしていた。

活火山であるこの山は、最初は深い苔むしたアカエゾマツの森からスタートするのだけれど、踏み固められた根っこの道を進んでいくと、やがて背の低いハイマツの続くエリアに入る。

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遠くに見えるオンネトーや、眼下に広がる深い阿寒の森。
時折、雲海がやってきては、また過ぎていく。
何て静かなんだろう。

ハイマツエリアを抜けると、大小さまざまな岩や石が続く火山岩エリア。ここまでもずっと急な登りが続いていたので、足が悲鳴を上げている。けれど歩きにくい火山岩エリアも容赦のない傾斜角度。足だけではなくて手も使いながら一歩一歩頂上を目指した。はるか上の頂上を見ると気が遠くなってしまうから、目の前の一歩に集中して、休み休み登っていく。

登り始めたのは9時過ぎだったのに、頂上に着いたらもうお昼だった。
巨大なクレーターのような火口から激しく噴気が上がっている。遠くには、初めて見る青沼の姿。
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大地に意思があるのか、私には分からない。
けれど、大地は生きていて呼吸をしている。
絶え間なく続く地球の営みには、人間の意思は反映されない。

頂上でお湯を沸かし、お昼はカップラーメン。
共に励ましあいながら登ってきた、別のパーティーのおばさま達がゆで卵を差し入れてくれた。殻をむいてラーメンと頂く。
こうして、「頂上でカップラーメンを食べる」という、この日最大の目的が達成された。

下山は早かった。
あれだけ苦労した急坂も、下るのには何の苦労もない。

遠くでホシガラスが飛んでいる。
麓の森からは、鹿たちの、風を切るような雄叫び。

これほど豊かな森が見渡す限りに広がっている山は、北海道ではどこにも無い。
そして、多分カナダやスイスの山とも違う。
どこにもない、ここだけの豊かさが広がっていた。

息を切らしながら登っている時には思いもよらなかったのだけど、
帰ってきてみると、もう一度登ってみたいと思っている私が、いた。

ありがとう、雌阿寒岳。

さなえ
www.wakka.biz/nidomu/ 



2 件のコメント:

  1. 美しいですね〜♪
    私も、いつか登ってみたい!o(^-^)o

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  2. 近藤さん!
    山は気持ちいいですよ。
    そして、山に登るのはやっぱり空気の澄んだこの時期がイチバン☆
    「ヤマノボリスト」ではぜ~んぜんない私ですが、この時期だけは山に行きたくなります。今月中に摩周岳も、行けるかな…。

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