忙しかった8月も終わり、9月のページも最後まできて、あっという間にまた紅葉の季節がやってきた。
いつも買い物に行くスーパーの入り口にも、目につくように置いてあった野菜の種がどけられて、野菜コーナーも少し奥に引っ込んで、そのかわりに漬物コーナーがどんと設置された。ずらりと並んだ大きな樽や大小の袋、それから味噌や塩や酒粕や麹、唐辛子や米ぬか、ミョウバンまで何でもそろう漬物コーナーは、いつだって北国の母ちゃんをワクワクさせるのだ。
北国らしからぬ暑さが続いた9月が終わり、10月になって、まだ張り詰めたような寒さはやってこないけれど、ようやく薪ストーブにも火が入ったし、遅れていた紅葉も少しずつ始まった。半月遅れの秋にも関わらずカレンダーに忠実に現れた漬物コーナーを見ていると、少しだけ焦る気持ちも無くは無いのだけれど、やっぱり漬物作りはもう少しだけ寒くなってからにしようかな、と思う。
スーパーの漬物コーナーを足早に通り過ぎて家路を急ぐとき、ふと道路際のササに目がいった。
初夏にたくさん摘んでたっぷり一年分の笹茶を作った時には、さわやかなグリーンがいかにも柔らかそうな笹葉だったけれど、夏にはぐんぐんと緑が濃くなる。そしてこの時期、ようやく吹き始めた秋の風に、笹の葉は縁(ふち)が少しずつ枯れ色になり始めていた。
縁が枯れても、笹の葉は雪の下でしっかりと緑色を残している。
すっかり雪に覆われた冬の山で、鹿たちの貴重な食糧にもなれば、時折掘り出しては刈り取られて羊のために供されることもある。
だから冬になってもすっかり枯れてしまうことは無いのだけれど、縁が枯れる前に笹を採らなくては。
何のためと言えば、もちろん、飯寿司(いずし)作りのため!
11月中旬に仕込む飯寿司は、鮭と野菜、それから麹を混ぜたご飯を交互に木桶に仕込み寝かせた熟れ寿司で、北国のお正月には欠かせないもの。
この飯寿司を仕込む時、桶の一番下と一番上には、笹の葉をしっかりと敷きこむのが定番なのだけれど、この時に使う笹の葉は今のうちに確保しておかなければ、枯れ色の葉を使うことになってしまう。
そんな訳で「急ぎじゃないけれど大事なこと」がたくさんたまっている秋の日に、まずは飯寿司のための笹の葉を採ることに決めた。
飯寿司のための笹の葉だから、まずは大きな葉っぱがいい。そしてもちろん、虫食いが無くて、出来るだけ青々として美しいもの。道路のすぐそばに生えているものは敬遠して、少し奥に生えているもの・・・。敷地広しといえども、理想的な葉っぱは少ない。
かさかさと落ち葉を踏みしめながら美しい笹の葉を求めて静かに彷徨っていると、林の奥でガサガサッと慌てて誰かの逃げる音がした。たくさん居たから、きっと鹿かな(タブン!)。
30分ほどかけて集めた笹の葉。
濡れたタオルで一枚ずつ拭いた後、重ねてジッパー袋にしまう。その後、冷凍庫へ。
鮮やかなグリーンの笹の葉を、採ってきたままの状態で冷凍保存できることを発見した時はとても嬉しかった。
冷凍庫に笹の葉もやってきたし、空も空気も澄んできた。
霜がおりたら、キムチを漬けよう。ニシン漬けも漬けよう。
それから、飯寿司。
うんと楽しみな漬物シーズンは、もう目の前です。
さなえ
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2012年10月7日日曜日
笹の葉
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こんばんは。
返信削除さなえさんはもう漬物もお手のものですね!
すっかり北国の人、と言う感じです。
私はまだまだ、秋は他で手を取られ、漬物までまわりません。
いい先生がいたら教わりたいな~と思ってましたが
こんなにそばにいましたね。
時間ができたときには是非教えてくださいね!
そういえば、昨日町内でクマ出ましたね。
お互いに気をつけましょうね~。
TAMOさん、こんにちは!
返信削除そうそう、熊!!
今年は多いですね~。山の実りが悪いのかなあと心配です。
漬物、自己流ですが良かったら今度一緒に漬けましょう~。秋になったので、だいぶ時間が取れるようになりました。TAMOさんの方が忙しいので、私の方が時間を合わせられますよ^^
ぐんぐん寒くなってきましたし、風邪引かないようにしてくださいね!