3月後半の釧路川のほとり。
今年はずいぶんと雪が多く、こんな時期でもまだ-22℃などと記録しているから油断ならない。
それでも、冬将軍の鉄壁の守りにもほころびが見え始めて、すぐそこまでやってきている春の音が聴こえてくる。屋根から滴る水音の新鮮さに、思わずはっとさせられるのもこの季節。
さて3月は、その年最初の車検月。
車検係にも仕事始めがやってきた。
車があるからこその、車検。
どこへ行くにも車、という今の生活スタイル・・・。何とかならないものかと思いはするのだけれど、そこは田舎暮らしの定めと言うべきか、学校、保育園、役場、図書館、商店、その他生活に必要なあれこれの施設は全て、7kmほど先の市街地に集約されているから、どうしても車が無くては始まらない。
まして、カヌーを積んで屈斜路湖へ、釧路川へ、となれば、言わずもがなの車社会。
その車やトレーラーも、5台ともなれば、小さな家内企業にはたかだか車検と言えどもなかなかの負担だ。ましてやそのうちの3台は毎年の車検なのだから。
その車検係に、いつから任命されたのかもう覚えていない。気がついた時には、すっかり我が家の車検担当者になっていた私…。
原野暮らしの母ちゃんたるもの、車検の一つも通せなくてどうするんだ!と鼻息荒く申し述べてみたところで、車を動かすのは大好きだけど、その車が一体どやって動くのか、未だそんなこた全然知らない頼りなげな車検係だ(キッパリ!)。
車検、と言うと、最近はガソリンスタンドなどの「車検代行」もよく見かけるけれど、普通は車を購入した車屋さんや整備工場、ディーラーなどに頼むのが一般的。
でも、それより遥かに安くて早いのが、自分で陸運局に持っていく「ユーザー車検」。
しかし何しろここは原野の真ん中。車検場のある陸運局は、80km先の釧路市なのだ。
というわけで、車検に行く日はたいがい朝一番に家を出て、トコトコとドライブしながら陸運局を目指す。
(トコトコじゃなくて、ブンブンだという説もあり)
そして、今日は車検場で写真を撮る余裕があったので、順番に紹介しながらお送りしようと思う。
(なぜ余裕があったのかは後ほど)
陸運局に到着したら、まずは書類の受付から。
窓口で書類をもらい、重量税の印紙を購入し、書類の記入が終わったら窓口へ提出。
車検証、納税証明書、1年先までの自賠責保険の証券など、必要書類がそろっていることを確認してもらう。
書類が終わったら、車に乗り込み車検場内へ。
この日は年度納めが近いせいか、激しく込んでいた。検査を待つ車が長蛇の列となっているけれど、めげずに並ぶ。
2つ前の車がボンネットを開けているのが見えるだろうか。
何のためかと言うと、
オイルの残量をチェックしている・・・わけではなく、
バッテリーの残量をチェックしている・・・わけではなく、
ただ、
エンジンに打刻されている車体番号が、車検証に記載されている番号と合っているかどうかを確認するため、だ。
このあと、係員がそばにきて、トンカチのとんがったみたいなやつで、カンカンと全てのタイヤのホイールをたたいて、何かを確認する(何を確認しているのか、今までこの分野で落ちたことが無いので分からない)。
タイヤの規格があっているかどうかもここでちゃんと見ている。
それから全てのランプが点くか確認し、前のワイパーを動かし、ウィンドウォッシャー液が出るかどうか見る。ブッブーとクラクションも鳴らす。
車の中を覗き、シートの数が車検証に記載されている通りか確かめる。
問題なければ、合格印を押してくれるので、次に進む。
問題があった時は合格印はもらえないけれど、やはり次に進む。
レーンに入るのはいつも緊張。。。
何度来てもお腹が痛くなるほどの緊張なのだ。
レーンの入り口で、係員が黒煙検査をする。
エンジンを思いっきり空ぶかしして、排気ガスの黒煙濃度を、シューッッとものすごく大きな音のする機械で吸い込んで検査する。
ディーゼルだけでしょ?
と思われるかもしれないけれど、ガソリン車も今は全て黒煙検査がある。
(ただしガソリン車はレーンの最後で検査をする)
黒煙検査が終わったら、レーンの奥へ。
たいてい、黒煙検査の人が「入ったことある?大丈夫?」と心配そうに聞いてくれる。
車検係になって初めの10回くらいは
「初めてなんですぅ・・・」と心配そうに言って、係の人についてきてもらっていたけれど、さすがにもう慣れてきたので、最近は
「タブン大丈夫だと思いますぅ」
と言うことにしている。
表示が「進入」になったら進む。
後は、前の電光掲示板&アナウンスが全て指示してくれるので、その通りに。
「スピードメータの検査をします。40kmでパッシングしてください」
「ライトの検査をします。ライトを上向きに点灯してください」
「フートブレーキの検査をします。ギアをNにしてください。
フートブレーキをはなしてください。フートブレーキを踏んでください」
「駐車ブレーキの検査をします。駐車ブレーキを引いてください」
ここで全ての項目に●が点けば、このコーナーは合格。
「前進して記録してください」
ガチャン。
それから下回り検査のコーナーへ。
車の下に係の人がやってきて、器具を使ってあちこち叩く。
カンカン、コンコン、コツコツ、カンカン、コツコツ、ゴリゴリ、、
かなり念入り。
エンジンを切る、かける、ハンドルを回す、反対に、などのアナウンス。
検査が終わると、
OKの時には「下回り検査●」 の表示が出るけれど、
ダメだった時には「書類持って下に降りて来てください」というガッカリしたアナウンスを聞くことになる。
下回り検査が終わって、全ての項目がOKだったら、出口の窓口で合格印をもらい、最後に受付の建物で新しい車検証を受け取って終了する♪という手順だ。
ダメなところがあった時は、
その当日に直した場合は、2回まで検査できる。
3回以上になる時や、すぐに直せない箇所だった場合は、車検証に代わる「限定検査証」というものを発行してもらい(1400円)、退却する。
何度来ても終わるまでは心臓バクバクして緊張する検査レーン。
いつもならとても写真など撮る余裕はないのだけれど、今日は限定検査証による「再検査」だったので、かなり心にゆとりあり。
無事に新しい車検証をもらい、車検係の3月の仕事は終わった。ほっ!
な~んだ、けっこう簡単そうでしょ。
ここだけの話だけど、
車検係って、意外と女の人の方がいいかも。
何しろレーンで女性を見かけることはほぼ無いので、係の人がとても心配して丁寧に教えてくれるから、ね。
さなえ
www.wakka.biz
www.twitter.com/sanae_wakka
・・・ユーザー車検をマスターしたら、道東ポイントが5ポイントくらいアップする気がする。
2012年3月23日金曜日
車検係のつぶやき
登録:
コメントの投稿 (Atom)
へえ~~~~!@@
返信削除さなえさんすご~い!
車検そうやって取りに行ってたんですね。
私見やってみようかな~と思わず思うような記事でした!
でもこの時期馬の出産が絡むからなかなか釧路に入り浸れないんですよね~。でもやってみたいな~。
どれくらいお得なんですか?そっちも知りたかったりします。^^;
メカニック系は私も苦手だから、こういうところ行くと私も緊張すると思うな~。
車検係さん、残りの車もがんばってくださいね!
コンサートもお疲れ様でした。
仕事がなかったら行きたかった~。
TAMOさん
返信削除いつもありがとうございます~!
車検係、TAMOさんならきっと大丈夫ですよ~。
車検にかかる費用は、重量税+用紙代(1400円)のみ!!
我が家の一年車検のハイエースバンは、
重量税25,200円くらいですし、
二年車検のハイエースは、その倍くらい。
その他、自賠責保険を更新すると、その保険料が14,000円くらいかかります。
でも
「車検=高い!」
という方程式は覆りますよぉ。
ただし!
修理箇所が出た場合は別途です。
ライトの玉切れとかの小さな修理なら大したことありませんが、今回のように限定検査証を発行してもらうような修理だと・・・しょぼぼん。
ま、これはどこに頼んでも同じですね(笑)
コンサート、また出来たらいいな。
その時は早目にお知らせしますね!